更新日: 2023.09.06 その他暮らし

エアコンの電気代で怖いのは「冷房」より「暖房」だった! 同じ使い方でも1ヶ月でどのくらいの差額になるの?

エアコンの電気代で怖いのは「冷房」より「暖房」だった! 同じ使い方でも1ヶ月でどのくらいの差額になるの?
今夏、きっと多くの人が電気代を気にしながらエアコンを使用したことと思います。来月、再来月には、酷暑と電気代の値上がりを実感することになるであろう電気代請求が怖いですね。そして、あっという間に冬がやって来るでしょう。
 
エアコンの電気代については、「夏はエアコンを使わざるを得ない」というのも相まって冷房のほうが高いと思い込んでいませんか? 実は暖房のほうが消費電力が大きいのです。本当に乗り越えなければならない電気代の山はこれからやってくるかもしれません。
 
本記事では、冷房と暖房の電気代を試算し、比較した結果を紹介します。
佐々木咲

執筆者:佐々木咲(ささき さき)

2級FP技能士

エアコンの消費電力の確認方法

エアコンにかかる消費電力は、製品の取扱説明書(図表1)やカタログ(図表2)で確認できます。
 
【図表1】


 
 
【図表2】

 
株式会社日立製作所 エアコンの電気代について知りたいです。
 
図表1、2の「RAS-X22M」という製品の消費電力は、暖房430ワット、冷房400ワットとなります。
 

暖房と冷房の電気代を試算

それでは、具体的に暖房と冷房の電気代がどのくらい変わるのかを計算してみましょう。
 
エアコンの使用時間は、冬(12月~翌年2月)、夏(7月~9月)の3ヶ月間(便宜上90日間とする)で毎日12時間使用するものとし、電気代の単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が定める31円/KWh(キロワットアワー)(税込)とします。
 
まずは図表1、2の日立製作所「RAS-X22M」を用いて計算してみます。

【暖房】
430ワット÷1000×31円×12時間×90日間=約1万4396円
 
【冷房】
400ワット÷1000×31円×12時間×90日間=1万3392円
 
【差額】
約1万4396円-1万3392円=約1004円

3ヶ月間の差額は約1000円となりました。思ったより大した差にはなりませんでしたね。
 
これはエアコンのサイズが6畳程度というのも関係していると考えられることから、次はダイキン工業の14畳程度用エアコン「AN403AAP-W」で計算してみます。消費電力は暖房900ワット、冷房800ワットです。

【暖房】
900ワット÷1000×31円×12時間×90日間=3万132円
 
【冷房】
800ワット÷1000×31円×12時間×90日間=2万6784円
 
【差額】
3万132円-2万6784円=3348円

この場合の消費電力の差は3348円となりました。3ヶ月分なので1ヶ月当たり1000円程度高くなるようです。
 

適用畳数が大きいエアコンは暖房のほうが消費電力が低い場合がある

すべてのエアコンの暖房が冷房より消費電力が高いかというと、実はそうではありません。ダイキン工業の14畳程度用エアコン「AN403AAP-W」と同シリーズの26畳程度用「AN803AAP-W」の消費電力は暖房2460ワット、冷房2920ワットとなっており、冷房のほうが大きい、つまり冷房のほうが高いということです。
 
メーカーや機種によりますが、ダイキン工業のエアコンでは、畳数が20畳を超えてくるとその傾向が強くなるようです。
 

まとめ

エアコンは冷房より暖房のほうが消費電力が大きく、電気代も高くなりやすいです。14畳程度用のエアコンを3ヶ月間毎日12時間使用した場合には、夏より月1000円程度電気代が高くなる計算結果となりました。
 
ただし、LDKで使用されるような大きめのエアコンについては、冷房のほうが消費電力が大きくなる機種もあるようなので確認してみてください。
 

出典

公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
株式会社日立製作所 エアコンの電気代について知りたいです。
ダイキン工業株式会社 Aシリーズ製品情報
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

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