更新日: 2023.09.12 子育て

子どもが都心の「私大」への進学を希望しています。「1人暮らしの費用」と「学費」でいくらお金が必要になりますか?

子どもが都心の「私大」への進学を希望しています。「1人暮らしの費用」と「学費」でいくらお金が必要になりますか?
毎年多くの高校生が大学進学とともに都心に引越し、一人暮らしを始めています。保護者としては子どもの夢や目標を応援してあげたいところですが、お金がどれくらいかかるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、地方から都心の私立大学に進学して一人暮らしをした場合、いくらくらいお金が必要か解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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私立大学の入学金や授業料はいくら?

私立大学の入学金や授業料は学校によって異なるため、一律ではありません。今回は文部科学省の「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」を参考にします。
 
同調査によると、私立大学入学初年度の納付金平均は次のとおりです。

・入学料:24万5951円
・授業料:93万943円
・施設設備料:18万186円

この数値を参考に、入学料は一回だけ、授業料と施設設備料を4年分とすると、4年間の合計は469万467円です。
 

都心で一人暮らしするにはいくら必要?

大学生で一人暮らしをした場合の費用は、全国大学生活協同組合連合会が公表している2022年10~11月調査の「第58回学生生活実態調査 概要報告」を見ていきます。同調査によると、一人暮らしの大学生の1ヶ月の生活費は平均で12万3630円です。
 
ただし、この金額は全国の平均です。都心は地方より物価が高く、特に家賃は全国平均よりも高くなるのが一般的です。今回は全国平均に2万円プラスし、都心での生活に必要な1ヶ月の生活費を14万3630円と仮定して、計算を進めていきます。
 

都心で一人暮らしをしつつ私立大学に通った場合の平均的な費用

ここまでの前提をまとめると、まずは私立大学に通う費用としては4年間分の授業料などで469万467万円必要です。そして、都心での一人暮らしは月額で14万3630円の4年分(48ヶ月)ですので、689万4240円です。
 
4年間の学費と生活費を合計すると、1158万4707円となります。
 

児童手当を全部貯めるといくらになるのか

1000万円を超えるお金ですので、きちんと計画的に貯める必要があります。基本的には毎月の貯蓄や学資保険により準備し、場合によっては教育ローンや奨学金の利用も検討に入るでしょう。また、現在は15歳の誕生日が過ぎた後の最初の3月31日まで、児童手当として次の金額が月額で支給されます(満額の場合)。

・3歳未満:1万5000円
・3歳以上小学校終了前:1万円(ただし、第3子以降は1万5000円)
・中学生:1万円

仮に3歳まではちょうど3年間、3歳~小学校終了前までは9年間、中学生は3年間受け取り、すべて貯蓄したとすると、貯蓄額は第2子までは総額で198万円、第3子以降は252万円です。
 

奨学金や学生寮を利用するのもあり

児童手当をすべて貯めて大学の費用に備えたとしても、残り1000万円近いお金が必要です。いくら計画的にお金を貯めようとしても、完全に自分たちで工面するのは簡単ではないかもしれません。
 
対策として、例えば奨学金の利用が挙げられます。「第58回学生生活実態調査 概要報告」によると、奨学金受給者は全体の30.8%です。特に都心は家賃が高いので、大学などの学生寮を利用したり、賃貸物件の条件(築年数、駅からの距離など)を見直したりすると、家賃を安く抑えることも可能です。
 
勉学に支障が出ない範囲でアルバイトをするのも良いでしょう。
 

大学生活に必要なお金は子どもとよく話し合おう

地方から都心の大学、特に私立大学に通う場合、4年間で1000万円を超えるお金がかかりそうです。児童手当の貯蓄や学資保険への加入、奨学金や教育ローンの利用、アルバイトなど、お金を捻出する方法はいくつもあります。
 
とはいえ、奨学金やアルバイトなどは子どもの負担も大きくなります。大学生活に必要なお金をどうするかについては子どもとよく話し合っておきましょう。
 

出典

文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
全国大学生活協同組合連合会 第58回学生生活実態調査 概要報告
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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