更新日: 2023.09.26 その他暮らし

息子が祖母から古い記念硬貨をもらいました。お店で使える? 保管したほうがいい?

息子が祖母から古い記念硬貨をもらいました。お店で使える? 保管したほうがいい?
国際博覧会やオリンピック、皇室関係の記念日といった大きなイベントがあるときには、記念硬貨が販売される場合があります。コレクションとして購入し、使用せずに保管しているケースもあります。
 
では、古い記念硬貨は通常の硬貨同様にお店で使用できるのでしょうか。本記事では、古い記念硬貨に注目し、お店で使用するにはどうすればよいのかなどを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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古い記念硬貨はそのまま使用できない場合もある

古い記念硬貨も一般的な硬貨同様に、お買い物する際に使用できます。ただし、例外もあるので注意しましょう。たとえば、お店側が記念硬貨はお金として使用できると知らない場合には「使えません」と言われる可能性があります。
 
そのほかに使用できないケースは、以下の場合です。
 

自動販売機では使用できない可能性もある

記念硬貨はそれぞれで素材やサイズが異なります。そのため、自動販売機では使用できない場合もあるので注意しましょう。使用できるのは、自動販売機で使用できる10円や50円、100円、500円玉などのサイズと同程度の記念硬貨です。
 
具体的には、10円は直径23.5mm、50円玉は直径21.0mm、100円玉は直径22.6mm、500円玉は直径26.5mmとなっています。これらのサイズ以上のものは、硬貨投入口に入れることができません。
 
例えば、令和5年8月から予約申込が行われていた、第一次発行の「2025年日本国際博覧会記念貨幣」のサイズは直径40mmです。こちらの記念貨幣は額面が1000円ですが、一般的な自動販売機で使用できる500円玉のサイズよりも大きく、硬貨投入口に入りません。
 

記念硬貨の状態が著しく劣化している場合は使用できない

「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」の第9条によると、「模様が認識できない(もしくは、認識するのが困難)」「著しく量目が目減りしている」という条件に当てはまる記念硬貨は価値が無効になります。
 

記念硬貨が使用できるのは20枚まで

「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」の第7条には、貨幣は額面価格の20倍までが法貨として通用する金額とあります。これは、記念硬貨で支払う場合、1度に20枚までが限度という意味です。ただ、例外として、取引相手が了承していれば、20枚以上使用することもできます。
 

場所を選ばずに使用するためには通常硬貨と交換するのがおすすめ

記念硬貨は通常の硬貨と同様に使用できるとはいえ、自動販売機などで使用できない可能性もあります。思いがけず使用できなかったという状況にならないようにするには、あらかじめ記念硬貨を通常の貨幣に交換しておくのがおすすめです。
 

日本銀行や金融機関の窓口で通常貨幣と交換してもらえる

記念硬貨は日本銀行や金融機関の窓口に持っていくと、一般的な硬貨や紙幣と交換してもらえます。ただ、交換するにあたって法令基準に当てはめて判断しなければならないため、持っていってすぐ交換というわけにはいきません。
 
特に、大量の記念硬貨を通常硬貨に交換してほしい場合は日時や交換できる枚数の調整が必要な場合もあるため、必ず事前連絡しておきましょう。
 

一部を交換せずにコレクションとして残すのもひとつの方法

コレクター間や専門業者による買い取りでは、古い記念硬貨で、しかも希少価値が高いものは額面価格以上の金額になるケースもあります。また、昨今の金(きん)の価値の高騰により、純金製の金貨の場合は金自体の価値が高いため、元の値段より高額に取引きされている場合もあります。
 
記念硬貨が複数枚ある場合は、コレクションとしての価値が高いものなら、一部を保管しておくのもよいでしょう。
 

記念硬貨をお店で使用したい場合は通常貨幣に交換しておくと使いやすい

記念硬貨は、通常の貨幣と同じようにお店で使用できます。ただ、自動販売機では投入できないケースもありますし、投入できたとしても使えない場合がないとはいえません。
 
場所を選ばず使用したい場合は、あらかじめ日本銀行や金融機関の窓口で通常の貨幣に交換してもらっておくのがおすすめです。ただ、劣化が著しいものは価値がなく、交換できない場合もあるので注意しましょう。
 

出典

財務省 通常貨幣一覧
財務省 過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか
e-Gov法令検索 通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律 第7条・第9条
日本銀行 Q記念貨幣は実際に使うことができますか?
造幣局 2025年日本国際博覧会記念貨幣(第一次発行)の通信販売について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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