8月31日は「野菜の日」~野菜摂取率ワーストは愛知県。その理由はまさか「名古屋めし」?
配信日: 2018.08.31 更新日: 2019.01.11
8月31日は「野菜の日」。カゴメ株式会社では都道府県別の野菜摂取量の実態を明らかにしながら、野菜摂取を何が阻害しているのか要因を探るべく、各都道府県の20~69歳の男女計7100人に対し「野菜不足の要因」に関する意識調査について報道発表を行いました。(※1)
その調査結果によると、野菜摂取のワースト3は47位「愛知県」、46位「富山県」、45位「石川県」。愛知県が“野菜摂取県”ワーストワンに輝いてしまいました。
それは何が原因なのでしょうか?
Text:藤木俊明(ふじき としあき)
副業評論家
明治大学リバティアカデミー講師
ビジネスコンテンツ制作の有限会社ガーデンシティ・プランニングを28年間経営。その実績から明治大学リバティアカデミーでライティングの講師をつとめています。7年前から「ローリスク独立」の執筆活動をはじめ、副業・起業関連の記事を夕刊フジ、東洋経済などに寄稿しています。副業解禁時代を迎え、「収入の多角化」こそほんとうの働き方改革だと考えています。
野菜摂取ワーストの愛知県といえば名古屋めし?
今回の調査では、47位「愛知県(99.5g)」、46位「富山県(103.8g)」、45位「石川県(104.9g)」となったようです。これでは国の定めた目標値には遠く及びません。
でもどうして愛知県? 愛知県といえば「名古屋めし」。何かその辺に原因が潜んでいるのでしょうか?
名古屋めしといえば、豪華な?モーニングセット、ひつまぶし、味噌煮込みうどん、台湾ラーメン、手羽先などのメニューが思い浮かびます。ココイチ、コメダ珈琲など愛知県発祥の全国的外食チェーンも多いですね。
つまり、愛知県民は外食が多いのではないでしょうか? それで野菜の摂取量が低くなってしまうのではないかという仮説が思い浮かびます。たとえば有名な名古屋のモーニングセット。これは基本的にパンがメインですよね。総務省統計局の調査(※2)によると、和食(外食)にかける費用は、名古屋市が1年間4万3981円で全国1位です。
この報道資料においても、県民性研究の第一人者である株式会社ナンバーワン戦略研究所所長矢野新一氏が、愛知県において外食が多いことが野菜摂取量の少なさにつながっているのではないか、また「名古屋めし」は肉や魚をメイン食材にしたご飯が進む味付けが多く、野菜に手が伸びにくい可能性もあるのではないかと指摘しています。
外食のことばかりやり玉にあげてしまいましたが、今回の調査結果では、『日本人において野菜摂取量平均未満の割合が最も多くなるのは、「(1)平日朝食の品目数」の少なさと「(2)栄養バランスの意識」の低さが重なっている場合であることがわかりました。
その他、野菜摂取量を左右する傾向の高い要因として、「(3)高価格からの野菜回避」、「(4)野菜調理の手間」、「(5)野菜好き嫌い」』としており、外食頻度の高さだけが直接の原因ではないようにまとめられています。
ちなみに、野菜摂取量の多いところはどこでしょうか? 1日の平均野菜摂取量ベスト3は1位「長野県(140g)」、2位「山梨県(135.5g)」、3位「群馬県(134.7g)」です。長野は長寿県で有名ですよね。
外食も楽しいものです。外食じたいが悪いのではなく、そこにもう少し野菜をプラスする心がけが大切なのでしょうね。
※1 カゴメ株式会社報道発表資料
※2 総務省統計局「なるほど統計学園」
Text:藤木 俊明(ふじき としあき)
明治大学リバティアカデミー講師・副業評論家