更新日: 2023.10.09 その他暮らし

築30年のマンションに住んでいます。リノベーションすれば高値で売却できますか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

築30年のマンションに住んでいます。リノベーションすれば高値で売却できますか?
団塊の世代の多くが後期高齢者に突入するとともに、団塊ジュニア世代も高齢者入りが近づく昨今、「30年前に購入したマンションが古くなったので住み替えたい」といった住み替えを検討する人が増えています。
 
自宅マンションを売却して住み替えを行う場合、気になるのは、いくらで売れるのか、そしてどうすれば高く売れるのかということです。
 
高く売るためにリノベーションしてきれいにみせる手段もありますが、リノベーション以外の手段を選択したほうがよいかもしれません。リノベーションをやめたほうがよい理由と、高く売れる方法について解説します。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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高値で売却したいならリノベーションはしないほうがよい

自宅が古くなったことで住み替えを検討する理由は何でしょうか。首都圏で持ち家がある60歳以上の世帯に行ったSBIエステートファイナンス株式会社による「住み替えに関するアンケート調査」によると、住み替えを検討する理由の上位は以下のとおりです。

・建物の老朽化
・間取りへの不満(広すぎる、狭すぎる)
・設備への不満(老朽化・使いにくさ)
・立地・周辺環境への不満

いずれも根本的な解決が難しいか、または大規模なリフォームを行わなければ解決できない問題です。特にマンションでは管理規約があるため、思い通りのリフォームを行えない可能性もあり、住み替えへと希望が向くのは当然かもしれません。
 
住み替える場合は、可能な限り自宅マンションをして高額で売却したいと思うものです。しかし、高く売るためにリノベーションすることはおすすめできません。
 
アットホーム株式会社が行ったアンケートによると、中古住宅のリノベーションを経験した人の77%が「リノベーション前提で中古住宅を購入した」と回答しています。リノベーション前提で中古住宅を購入する人には、リノベーション費用を上乗せして売却することは難しく、リノベーション費用の分だけ損する可能性があります。
 
こうした背景から、中古マンションを売却する場合はリノベーションを行わないほうがおすすめといえるでしょう。
 

中古マンションの売値を上げる方法は?

築30年の中古マンションは、どの程度の金額で売却できるのでしょうか。
 
東日本不動産流通機構が実施した年報マーケットウォッチ2022年・年度の報告によると、2022年、首都圏における築26~30年のマンションの平均売買価格は2832万円でした。マンションの立地や広さにもよりますが、築30年の物件でも3000万円近くで売却できる可能性があることが分かります。
 
では、リノベーション以外の方法でマンションを高額で売却するには、どうすればよいのでしょうか。一般的には以下の7つの方法が考えられます。

・複数の不動産業者に売却依頼を出す
・値引き交渉前提の価格設定にする
・周辺環境のメリットとデメリットを正確に伝える
・同等の条件のマンションを調べて適正な相場を知る
・第一印象をよくするため掃除・クリーニングを行う
・掲載用の写真はプロに依頼する
・管理費や修繕積み立て金を精算する

こうした工夫をこうじることで、より高い金額でマンションを売却できる可能性が高まります。
 
2022年まで上昇傾向にあった中古マンションの物件価格は2023年8月時点でも上昇基調にあります。値上がりを続ける市場を見ると「売却するなら今だ! 」と焦ってしまいがちですが、焦ると相場より安く買いたたかれる可能性もあります。
 
紹介したコツを利用し相場を把握して、適正な金額で売却し、築年数が古くても、よりよい住み替えを成功させましょう。
 

出典

SBIエステートファイナンス株式会社 「住み替え」に関するアンケート調査
アットホーム株式会社 中古住宅のリノベーション実態調査
公益財団法人 東日本不動産流通機構 年報マーケットウォッチ2022年・年度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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