更新日: 2023.10.14 その他暮らし
明治時代のお金は今でも使える!「古銭」としての価値は?
今回はそのようなお金について、昔のお金は今でも使えるのか、どのくらいの価値なのかを解説します。さらに、日本銀行が破れたお札を交換してくれることについても説明していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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昔のお金は今でも使える
日本銀行は1885年(明治18年)以来、53種類の銀行券を発行してきました。これらのうちで、現在発行されていないものを含む22種類が現在でも利用が可能です。
基本的に一度発行された銀行券は、特別な法的措置が取られない限りその額面に表示された金額で決済する効力を有するため、明治時代に発行された1円札などはまだ使えます。
今まで行われた法的措置
現在(令和5年8月時点)までにお金の効力を失わせる法的措置が取られたのは3回です。
1度目は1927年の関東大震災の際、焼失した兌換券(所有者の要求があり次第銀行が貨幣と交換する銀行券)の整理が行われました。
2度目は1946年、新円に切り替えられたタイミングです。これは終戦直後にインフレーションを抑制するために行われたものです。インフレーションとは「商品の価値」が上がり「お金の価値」が下がる状態をさします。5円以上の日本銀行券を強制的に金融機関に預け入れさせ、既存の預金とともに封鎖のうえで生活費や事業費のみ新銀行券による払い出しを認めるという非常措置を実施しました。
3度目は、1953年に1円未満の小額な通貨の整理が行われた際です。いわゆる小額通貨整理法といい、1円未満の紙幣や貨幣は通用力を失い、発行も停止されました。これは、1円未満のお金が使われることがほとんどなかったからです。
昔のお札は交換できる
明治時代の1円札は今でも1円として使えますが、お店によっては受け取ってくれないところもあるかもしれません。
日本銀行は、昔のお金を現在流通しているお金に無料で交換してくれるので、活用するといいかもしれません。ただし、額面通りの金額で交換されるため、昔のお金だからといって価値がつくということはありません。
また、昔のお金だけでなく、汚れてしまったり破れてしまったりしたお札も交換可能です。日本銀行は損傷したお金を法令などに基づき、新しいお金に引き換えてくれます。日本銀行の本店と全ての支店で行えますが、これには一定の基準があり、、面積が3分の2以上の場合は全額返ってきます。5分の2以上、3分の2未満の場合は半額、5分の2未満のお札は無価値となります。
昔のお金の価値
昔のお金は、今のお金の価値に比較すると必ずしも同じとはいえません。それは、お金の価値が時代によって変わるためです。
たとえば、単に古銭としてであれば、昔のお金の中にはとても価値の高いものもあります。表面に大黒像がデザインされていることから大黒札と呼ばれる、1885年に発行された1円札は、並品であれば1万〜1万5000円、未使用品だと過去に20万円の価格がついたこともあります。
まとめ
昔のお金は基本的に今でも使えますが、法的措置によって使えなくなったものもあります。
日本銀行に持っていけば現在流通している通貨に額面通りの金額で交換できますが、古銭としてのプレミア価格は反映されませんので、ご注意ください。
出典
日本銀行
Q これまでに発行されたお札のうち、現在使えるお札はどれですか? 古いお札を持っていますが、現在も使えますか?
Q 1円未満のお金が使えなくなったのはいつからですか?
損傷したお金の引換え窓口
銀行券の偽造防止
損傷銀行券の引換基準
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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