おすし屋さんの「時価」がこわくて回転ずししか行けません…時価が比較的安い時期ってありますか？

「時価」のすし店は、食べた後に高額な請求がきて、びっくりしそうなイメージを持つ方もいらっしゃるでしょう。時価のすし店に行ってみたいとは思うものの、不安に感じるため、回転ずししか行けないという方もいらっしゃるようです。
 
そこで今回は、そもそも時価とはどういうものなのか、時価が比較的安い時期や、時価のすし店でトラブルにならないためのコツも含めて解説します。

すし店の「時価」とは？

「時価」とは、その時点での商品の価格のことです。時価のすし店の場合は、仕入れ値に合わせて、おすしの値段を決めます。
 
その日に獲れた魚の種類・量・質によって仕入れ値が変わり、それに合わせて、おすしの値段も決まります。最高品質のおすしを提供するために、店主自らが市場に足を運んで魚を選別することもあり、そのために必要な時間や経費も、値段に影響するでしょう。
 
おすしを時価で提供することは、違法ではありません。時価だと値段が分からなくて、不安だと感じる方もいらっしゃいますが、接待などですし店を利用する一部の方は、価格が表示されていないことを好む場合もあるようです。
 
また、会計が2万円だった場合でも、「高い」と感じる方もいれば、「高級なすし店なのだからこれくらいが妥当」と考える方もおり、値段に対する感じ方は異なります。
 

時価が比較的安い時期はある？

魚の仕入れ値に関しては、農林水産省の「食品価格動向調査（魚介編）」から、ある程度の目安が分かります。マグロ・エビ・ブリ・サケの100グラム当たりの全国平均小売価格を、年ごとに、最も高かった月と安かった月に分けてまとめました。
 
表1

　　　　

	2021年		2022年		2023年（※1～10月まで）
	最高月	最安月	最高月	最安月	最高月	最安月
マグロ	12月 465円	1・5月 405円	12月 528円	3月 460円	1月 544円	10月 471円
エビ	1月 312円	11月 301円	12月 342円	1・2月 313円	1月 358円	4・5・9月 335円
ブリ	12月 303円	4月 247円	12月 371円	4月 277円	1月 399円	4月 306円
サケ	12月 253円	6月 233円	12月 313円	1月 251円	2月 324円	7月 305円

※農林水産省「食品価格動向調査（魚介編）」を基に筆者作成
 
上記はあくまでも目安ですが、時期によって、魚の仕入れ価格は変動することが分かります。魚の種類によって、価格変動が大きかったり小さかったりする場合もあるため、時価が安くなる月、高くなる月を明言することは難しいといえるでしょう。
 

時価のすし店でトラブルにならないコツ

時価のすし店で、あらかじめ値段をたずねることはマナー違反ではありません。
 
ただ、席についてから聞くことには、抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。その場合は、事前に電話で値段を確認することをおすすめします。または、事前に予算を伝えておいて、予算内でお任せするという方法もあります。
 
時価のすし店でも、昼にはランチメニューを用意している場合がありますので、ランチで店の雰囲気や味を確かめてみてもよいでしょう。
 

特別な日に時価のすし店を予約してみてはいかが？

回転ずしや、スーパーで購入するおすしもよいですが、特別な日には、時価のすし店で非日常を体験したいという方もいらっしゃるでしょう。支払い時に戸惑うことがないように、事前に予算を伝えておくなど、時価のすし店でトラブルにならないようにしましょう。
 
また時価のすし店は、ドレスコードや、子どもの入店の可否などが定められている場合もありますので、事前に確認をしたほうが安心です。
 

出典

農林水産省　食品価格動向調査（魚介類） 6. 調査結果
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー