足立区で「マンション購入」ってリスクが高いですか? 良い物件を見つけたのですが、水害が心配です。川から距離があれば大丈夫でしょうか?
配信日: 2023.11.25
そこで今回は、荒川の下流沿いにある足立区でマンションを購入するリスクについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
足立区の新築マンション価格は安い?
不動産経済研究所の公式ホームページによると、2023年10月の東京23区における新築分譲マンション平均価格は8709万円です。前年同月と比較すると、平均価格は7%ダウンとなっています。
次に、大手不動産物件情報サイトの情報を参照すると、2023年11月時点で掲載中の足立区にある新築分譲マンション価格は、3500万円~5000万円程度の物件が目立ちました。
足立区の新築マンションの価格は、23区内の平均価格よりも大幅に安いことが分かります。
足立区の水害リスクは高い
足立区には、荒川、墨田川、綾瀬川など複数の河川が流れています。中でも水害に関して最も危険視されているのが、「日本一危険な川」と呼ばれる荒川です。万が一荒川が氾濫した場合は、首都水没ともいえる被害が想定されています。
足立区の公式ホームページでは、荒川と江戸川が同時氾濫する可能性があるとし区民に注意喚起をしています。もし荒川と江戸川が同時氾濫した場合、足立区は最大10mの浸水が予想されているのです。予想通り足立区が10m浸水した場合、大きな人的被害が出ることは避けられないでしょう。
しかも、浸水後はしばらく水が引かないことが予想され、足立区南部は50cmの浸水が2週間以上続く可能性があります。
足立区内でマンションを購入する際に水害リスクを気にするなら、区の北部を選ぶのがおすすめです。足立区が公表しているハザードマップによると、舎人ライナー・舎人駅より北部は荒川氾濫時の最大浸水が0.5m以下とされています。北部が完全に安全なわけではないもの、足立区内では比較的水害リスクが低いといえるでしょう。
とはいえ、0.5m程度でも駐車場や設備が浸水する可能性があり、生活に影響が出る可能性はあります。
マンション購入時の注意点
マンション購入時には、国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」を確認することをおすすめします。ハザードマップポータルサイトでは物件所在地の水害リスクのみではなく、土砂災害、津波、高潮のリスクも調べられます。災害は水害だけではないため、あらゆる可能性を考えて物件選びをしたほうが安心です。
また、ハザードマップポータルサイトでは、それぞれの災害の指定緊急避難場所も確認できます。検討物件の近くに避難場所があるか、また避難経路に危険箇所がなく安全に移動できそうかなどをチェックしましょう。
足立区は水害リスクが高い
足立区の新築マンション価格は23区内の中で2番目に安く、少しでも安く23区内でマンションを購入したい人には魅力的でしょう。その一方で水害リスクが高いエリアとしても知られています。
足立区では万が一の事態に備えて、土のうを配布する準備を整えるなど水害対策を強化しています。災害はどこに住んでいても避けられないものですが、マンションの購入を検討している区が整えている対策はぜひチェックしてみてください。
出典
株式会社不動産経済研究所 首都圏 新築分譲マンション市場動向 2023 年 10 月
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー