更新日: 2023.11.28 その他暮らし

「ガソリン車」から「ディーゼル車」に乗り換えたら、燃料代はいくらお得になる?「メンテナンス費」はディーゼル車のほうが高い場合も?

「ガソリン車」から「ディーゼル車」に乗り換えたら、燃料代はいくらお得になる?「メンテナンス費」はディーゼル車のほうが高い場合も?
車を普段から利用している方であれば、昨今の燃料代の高騰は悩みの種ではないでしょうか。ガソリンスタンドでは軽油の値段がガソリンよりも安く表示されているため、軽油で走るディーゼル車を検討している方もいるかもしれません。
 
では、ディーゼル車はガソリン車と比べてどれくらい燃料代がお得になるのでしょうか。本記事では、ディーゼル車とガソリン車の燃料代の違いと、ディーゼル車の注意点を解説します。
山本峻

執筆者:山本峻(やまもと しゅん)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士 

10年乗れば燃料代が10万円近くお得になることも

燃料代がいくらになるかは、「車種」「走行距離」「走行速度」「その他の外部要因」などによって異なります。今回はモデルケースとして、MAZDA2(旧デミオ)のガソリン車である「15S SPORT」と、ディーゼル車の「XD SPORT+」を比較してみました。
 
計算方法としては、2023年11月20日時点におけるガソリンと軽油の平均価格を用いて、1年間の平均走行距離と言われている1万キロメートルを走行した場合の費用を求めます。
 

2023年11月20日時点における全国平均価格

ガソリン価格  173.7円/リットル
軽油価格 153.3円/リットル

1万キロメートル走るのに必要な燃料

15S SPORT:1万キロメートル÷20.3キロメートル/リットル=約493リットル
XD SPORT+:1万キロメートル÷21.6キロメートル/リットル=約463リットル

1年間走った際の燃料代

15S SPORT:約493リットル×173.7円=約8万5634円
XD SPORT+:約463リットル×153.3円=約7万978円

計算の結果、ディーゼル車はガソリン車と比べて1万5000円近く燃料代を安くできます。10年間同じ車に乗り続けた場合、燃料代はガソリン車で85万6340円、ディーゼル車では70万9780円となり、10年間で燃料代は約15万円近くの差が開きます。
 
なお、MAZDA2はコンパクトカーですが、セダンやSUVといった大型車であれば消費燃料も増えるため、さらに大きな差になるでしょう。
 

燃料代は安くても、別の部分でお金がかさむこともある

燃料代はディーゼル車の方が安いですが、その他の経費などについても安いとは限りません。ディーゼル車の場合、いくつかのデメリットが挙げられます。
 

車両本体価格が高い

ディーゼルエンジンは圧縮比が高いため、ガソリンエンジンに比べて耐久性が求められます。製造にかかるコストも上がり、結果としてガソリン車よりも車両価格が高くなってしまいます。
 

メンテナンス費用が高い

車を購入してからも、保有している間はメンテナンス費用がかかります。特にオイル交換は定期的に行わなければなりませんが、ディーゼル車は軽油により汚れ成分が多く発生します。そのためガソリン車よりもオイル交換を頻繁に行う必要があり、メンテナンス費用がかさんでしまうのです。
 

ディーゼル車への乗り換えは良く考えてからにしよう

ディーゼル車に乗り換えれば、ガソリン車よりも燃料代を抑えられるでしょう。とは言え、ディーゼル車にもデメリットがあるため、ガソリン車に比べて必ずしもすべての費用が安くなるわけではありません。
 
車を買い替える場合は燃料費だけでなく、「車両本体価格」「メンテナンス費」「燃費」といった、さまざまな要素を考慮することが大切です。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)
マツダ株式会社 MAZDA2 グレード・価格 主要諸元・装備
 
執筆者:山本峻
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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