更新日: 2023.12.01 その他暮らし

引っ越し先に今まで使っていた銀行が近くにありません。近くの銀行の口座を新しく作ったほうがいいですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 高橋庸夫

引っ越し先に今まで使っていた銀行が近くにありません。近くの銀行の口座を新しく作ったほうがいいですか?
住環境が変わると、これまでは当たり前にあると思っていた店舗や公共施設などが、近所にないということもあります。そのひとつが銀行です。地方銀行はもちろんですが、都市銀行も地域によってはまったく支店がないということもあります。
 
もしも、普段利用していた銀行が引っ越し先になかったら、困ることも多いでしょう。本記事では、引っ越し先で新たに口座を作ったほうがいいのかどうかについて解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

引っ越したら口座も新たに作ったほうがいい?

これまで使っていた銀行が引っ越し先になくても、必ずしもすぐに新しい口座を作ったほうがよいということはありません。口座のある銀行が近くにないことで困るのは、「窓口でなければできない手続きがある」場合です。
 
氏名・住所等や印鑑の変更、口座の解約、相続の手続きなどは窓口で手続きをしなければなりません。いざというときを考えて、早めに近くの銀行の口座を作ると安心でしょう。
 
ほかにも、「他行やコンビニのATMと提携していない」場合がありますが、他行やコンビニと提携のある銀行であれば、手数料はかかりますが引き続き利用できます。最寄りの銀行やコンビニのATMで引き出しや預け入れができない場合や、頻繁の利用で手数料がかかるなどで不便を感じる場合は、新たに口座を作っておいたほうが便利でしょう。
 
また、住所など基本情報の変更については、窓口ではなくネット上で対応できる銀行もあります。銀行によっては、紙の通帳を廃止してWeb通帳へ切り替えることも可能です。
 
紙の通帳の場合、一定期間記帳しないでいると残金がまとめて記帳されてしまうため、取引明細が分からなくなりますが、Web通帳の場合はパソコンやスマホで管理できて便利です。ネット上で基本情報を変更できたり、Web通帳への切り替えができたりするのであれば、近くに銀行がなくても利用には困りません。
 
ただし、銀行口座の住所変更手続きを忘れてしまうと、さまざまなトラブルが起きる可能性があります。例えば、新しいキャッシュカードが旧住所に送られて受け取れずに、利用制限がかけられてしまうといった場合です。トラブルを避けるためにも、引っ越しをしたらすぐに変更手続きをおこないましょう。
 

新しく口座を作るときは「休眠口座」にならないよう注意

引っ越し先で新しく口座を作った場合は、前の口座がそのままにならないよう注意が必要です。給与の振り込みや生活費の引き落としなど、日常的に使う取引をすべて新しい口座に移す場合は特に注意しましょう。
 
10年以上取引のない口座は「休眠預金等活用法」によって民間公益活動に活用されることになっています。取引がない状態とは、預け入れも引き出しも、振り込みなども一切ないことをいいます。
 
これらの取引がない口座は、利用する意思がないとみなされるためです。なお、休眠口座として扱われ、民間公益活動に使われる預金の額に基準はありません。
 
少額であっても高額であっても、一定期間口座に動きがなければ「休眠預金等活用法」の対象になります。新しく口座を作って古い口座はほとんど使わないという場合は、早めに解約手続きすることをおすすめします。
 

使っていた銀行が引っ越し先になくても口座の利用は可能

引っ越し先に、これまで利用していた銀行がないとなると不便を感じるでしょう。しかし、他行やコンビニと提携のある銀行であれば引き続き利用できるため、すぐに近くの銀行の口座を作ったほうがいいということではありません。
 
ただし、窓口でしか手続きができないことがある、手数料がかかるなどのデメリットもあるため、不便を感じるのであれば近くの銀行に口座を作ってもよいでしょう。
 
また、引っ越し先の近くの銀行で口座を作る場合は、前の口座がそのままにならないように注意をしましょう。そうならないためにも、早めに解約することをおすすめします。口座を作らない場合は、住所変更手続きを忘れないようにしてください。
 
引っ越し先の近くの銀行で口座を作るかどうかは、自分が利用しやすいほうを選択して、新たな環境で快適に過ごせるようにしましょう。
 

出典

金融庁 長い間、お取引のない預金等はありませんか?

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

ライターさん募集