更新日: 2023.12.16 その他暮らし
働いても収入が「14万円」にしかなりません。生活が苦しいので、「生活保護」は受給できるでしょうか?
例えば、「働いている人は生活保護を受給できない」と思っている方もいるかもしれません。「働いているが収入が14万円しかないので生活が苦しい」という場合、生活保護の受給対象になるのでしょうか。
本記事では、生活保護の受給要件とともに、生活保護費の計算に用いる「最低生活費」について詳しくご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護制度とは?
生活保護制度とは、経済的に困窮している人に対して必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するための制度です。受給要件には、以下のようなものがあります。
・活用できる資産を保有している場合は、売却して生活費に充てること
・働くことが可能な場合は、その能力に応じて働くこと
・年金や手当など他の制度で給付を受ける場合は、それらを活用すること
・援助を受けられる親族がいる場合は、援助を受けること
以上の要件を満たしたうえで、収入が最低生活費を下回っている場合は、生活保護の受給対象になります。
※出典:厚生労働省「生活保護制度」
最低生活費の算出方法は?
最低生活費とは、厚生労働省が定める基準で算出されるもので、住んでいる地域や家族の人数などによって異なります。
生活保護制度で受給される保護費の金額は最低生活費が基準になるため、算出方法を確認しておきましょう。
まず、最低生活費の計算には、住んでいる地域の等級が必要です。
例えば東京都だと、23区や八王子市・立川市などは「1級地-1」、青梅市や武蔵村山市は「1級地-2」、羽村市やあきる野市などは「2級地-1」となります。
※出典:厚生労働省「級地区分要確認」
お住まいの地域の地域区分は厚生労働省のホームページから確認できるため、調べておくといいでしょう。
次に、厚生労働省が公開している「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和5年10月)」を参考に、年齢や世帯人数を照らし合わせて生活扶助基準を計算します。
生活扶助基準に特例加算や世帯ごとに加算額があるため、確認しましょう。そこに、住宅扶助基準(1級地:5万3700円、2級地:4万5000円、3級地:4万900円)を加算したものが、最低生活費です。
収入が月14万円でも生活保護の受給は可能?
収入が最低生活費に満たない場合は、生活保護の受給が可能です。支給される保護費は収入から最低生活費を差し引いた分になるため、確認しておくといいでしょう。
つまり、働いていて収入が月14万円あっても、最低生活費が20万円であれば、差額分である6万円を生活保護費として受け取れる可能性が高いでしょう。
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最低生活費を計算して生活保護の対象になるか確認を
生活保護を受けるためにはいくつか条件があり、そのひとつに「働くことが可能な場合は、その能力に応じて働くこと」があります。
ただし、仕事をしていても、収入が最低生活費を下回っている場合は生活保護の対象になるため、確認が必要です。まずは自分の場合だと最低生活費がいくらになるのかを計算し、生活保護の対象になるか確認してみましょう。
出典
厚生労働省 生活保護制度
厚生労働省 級地区分要確認
厚生労働省 生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和5年10月)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー