更新日: 2023.12.19 その他暮らし
【ぼったくり?】カフェでオレンジジュースを頼んだら、業務用スーパーのジュースを入れているのが見えました。原価率が恐ろしく低いのではないでしょうか……。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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カフェで提供されるジュースはぼったくり?
カフェでジュースを注文した際、コーヒーや紅茶と比べて割高に感じることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。例えば、330mlのグラスに、260mlのジュースを注いだとします。1リットルのパックジュースが300円なので、1杯あたりの原価は78円ほどです。
1杯あたりの価格を考えると、かなり低いといえます。ただし、業務用ジュース1リットルあたり300円というのは非常に安い想定なので、実際にはもっと高いジュースが使われることもあるでしょう。
ここで考えなくてはならないのは、家賃、光熱費、人件費、Wi-Fiなどの通信費、グラス代、おしぼり代などが、この1杯の価格に全て含まれているということです。ジュース1杯の原価には、商品そのものだけでなく、さまざまなサービスが付随しているのです。
全体の原価率でお店が維持されている
一般的に、飲食店の原価率は、全体で30%程度といわれています。カフェの場合、原価率は「ドリンク15〜20%、フード80〜85%程度」が一般的です。ドリンクで稼いでいるように見えても、実際にはドリンクだけで十分に集客するのは難しいため、サンドイッチやスイーツなどの軽食を提供し、ドリンクとフードの原価率が30%程度になるよう設定されています。
つまり、利益が上がるジュースばかりが注文されるわけではないので、他のドリンクやフードで原価率のバランスを取っているというわけです。
業態やドリンクメニューによって原価も異なる
では、カフェ以外でドリンクを飲む場合はどうでしょうか。例えば、ファミレスのドリンクバーは、価格設定がさまざまです。ランチを注文するとドリンクバーが無料になるなど、実質100円以下でドリンクバーを提供している店も多くあります。一般的にドリンクバーの原価は、1杯3〜20円程度とされています。特に炭酸飲料は3~5円程度と安く、果汁100%ジュースは20~30円程度です。
炭酸飲料の原価が安いのは、元のシロップを炭酸水で薄めるためですが、実際には、ディスペンサーの電気代やシロップ交換の人件費、洗浄費などさまざまな経費も含まれています。
また、居酒屋でアルコール類を注文する場合を考えてみてください。チューハイなどは何杯も注文されるのに対して、カフェのジュースを何杯も注文する人は少ないでしょう。カフェのソフトドリンクがやや高めな設定であるのは、そういった理由もあります。
1杯に含まれるさまざまなサービスを考えてみよう
飲食店のメニュー価格には、場所代や人件費などさまざまなサービスの提供費用が含まれています。この記事では、非常に安い業務用のジュースを想定していますが、実際には、もっとジュースの価格が高いことも十分考えられます。
300ml程度のグラスに氷を3~4個入れたジュースを300円台で提供しているのであれば、妥当な価格といえるでしょう。あなたが飲んだジュース1杯が、カフェの経営を支えているのです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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