更新日: 2023.12.21 その他暮らし

ご飯は「炊飯器で保温」と「冷えたご飯をレンチン」どちらがコスパ良いですか? レンチンだとパサつきが気になります…

執筆者 : 山田麻耶

ご飯は「炊飯器で保温」と「冷えたご飯をレンチン」どちらがコスパ良いですか? レンチンだとパサつきが気になります…
毎日お米を炊いて食べるという人も多いのではないでしょうか。お米を炊くのに欠かせないのが炊飯器です。ご飯を温かいまま保存できる保温機能を使えば、いつでも温かいご飯が食べられて便利ですよね。ただ、保温機能の電気代が気になる人もいるのではないでしょうか。
 
本記事では炊飯器で保温する場合と、冷えたご飯を電子レンジで温め直す場合ではどちらの方が電気代が高いのか計算します。また、おいしいご飯の温め方についても紹介します。
山田麻耶

執筆者:山田麻耶(やまだ まや)

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ご飯の保温時間の目安は?

ご飯を炊飯器で保温する場合と、電子レンジで温め直す場合、どちらの方が電気代がお得なのでしょうか。それは炊飯器での保温時間によります。
 
経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ2023年版」によると、炊飯器での保温と電子レンジでの加熱にかかる消費電力は次のとおりです。

●炊飯器で1時間保温したときの消費電力:16.5ワットアワー
●電子レンジで3分加熱した時の消費電力:35ワットアワー

 
炊飯器で保温した時の消費電力は、2時間で33ワットアワー、2時間15分で37.13ワットアワー、2時間30分で41.3ワットアワーとなります。
 
つまり炊飯器でご飯を保温するのが2時間程度までであれば「炊飯器で保温」の方が、2時間を超えるようであれば「電子レンジで温め直し」の方が電気代が安くなるということです。
 
仮に朝・昼・夜の食事を、7時・12時・19時とすると、次の食事までの時間は2時間以上あきます。炊飯器に残ったご飯を次の食事まで保温機能で保存するとなると、2時間より長く保温機能を使うことになり、「レンジで温め直す」方が電気代は安くなります。
 
一人暮らしであれば、保温機能を使うと、2時間より長く使うケースがほとんどではないでしょうか。つまり、一人暮らしの場合「レンジで温め直す」方が電気代が節約できるということになります。
 

ご飯のおいしい保存方法とは?

「レンジのほうが安いのは分かった。でもレンジでご飯を温め直すと、パサついておいしくない……」と感じる人も多いかもしれません。
 
ご飯を温め直しておいしく食べるためには、冷凍保存がおすすめです。ここからは農林水産省が紹介するご飯の冷凍方法と温め方のポイントを解説します。冷凍したご飯は2週間を目安に食べ切るようにしてくださいね。
 

蒸気ごとラップに包んで冷凍する

冷めたご飯ではなく、炊きたてのご飯を冷凍するようにしましょう。ラップにご飯をのせ、蒸気ごとふんわりと包んでから粗熱を取ります。ご飯を平らにすることで、電子レンジで加熱した際の加熱ムラがなくなります。
 
ラップに包んだご飯をアルミホイルでさらに包み、冷凍庫に入れて保存しましょう。熱伝導性の高いアルミホイルに包むことでご飯が冷凍される速度が速くなり、おいしさを保てます。
 

2回に分けて電子レンジで解凍

冷凍したご飯を解凍するときは、電子レンジで2回に分けて温めることがポイントです。
 
まずアルミホイルを取り外して、ラップに包まれたご飯を電子レンジで1分から1分30秒ほど加熱し、半解凍の状態にしましょう。ご飯の量や電子レンジのワット数によって加熱時間は異なりますので、様子を見ながら加減してください。
 
半解凍の状態になったらラップを開き、箸で全体を軽くほぐします。その後またラップでふんわりと包み、電子レンジで30秒から40秒ほど温めます。
 
このように2回に分けて温めることで、加熱ムラがなく、炊きたてに近いおいしいご飯を味わえます。
 

保温機能よりも電子レンジの温め直しが節約になる

ご飯を炊飯器で保温しておくよりも、電子レンジで温め直す方が電気代の節約になることが分かりました。保温時間が「2時間」より長いかどうかが一つの目安となるので、家族がいて食事の時間がずれる場合など2時間以内の場合は保温機能を使う、一人暮らしなどで次の食事まで4時間より間があく場合は温かいうちに冷凍するなど、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
 
ご飯の保存方法を工夫すれば、電子レンジで解凍してもまるで炊き立てのようなご飯が味わえます。今回紹介した内容を参考に、電気代を節約しながらご飯をおいしく食べてくださいね。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ型製品情報サイト 省エネ性能カタログ2023年版
農林水産省 特集 朝からお米をおいしく食べたい!
農林水産省 今日からできる!お米のおいしい食べ方
 
執筆者:山田麻耶
FP2級

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