更新日: 2023.12.22 その他暮らし
「車のエンジンオイル交換は面倒だし、走れるから問題ない!」と思っていませんか? 実際、オイル交換をしないとどうなる? 交換時期の目安も解説
車のエンジンオイルは重要な役割を持っています。そのため「オイル交換が面倒で、出費を抑えたい」と思って何もしないでいると、さまざまな不具合が生じる恐れがあります。
車を長持ちさせて、トラブルを回避するためにも、本記事でオイル交換の役割と必要性を確認しておきましょう。
執筆者:山本峻(やまもと しゅん)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
そもそも車のエンジンオイルにはどんな役割がある?
車のエンジンオイルにはさまざまな働きがありますが、主に次のような役割を果たします。
●潤滑作用:金属同士の摩擦を軽減し、エンジンを滑らかに動かす
●冷却作用:エンジンから発生した熱を吸収することで、必要以上の加熱を防いで熱を放散する
●洗浄作用:エンジン内部に発生するスラッジなどの沈殿物や不純物を取り払い包み込む
●防錆(ぼうせい)作用:金属の表面に膜を作り水分などが直接触れないようにしてサビの発生を防ぐ
●腐食防止作用:劣化して酸性化したオイルを中和し、腐食を防ぐ
●密封作用:エンジン内部の気密性を維持し、爆発や圧縮ガスの吹き抜けを防ぐ
このようにエンジンオイルは各パーツの保護や、車の性能を引き出すといったさまざまな役割を果たしているのです。
オイル交換しないとどうなる?
エンジンオイルを長期間にわたって交換しなかった場合、オイルが汚れ、粘度が低下するといった劣化症状が起こります。オイルが劣化すれば、車には「加速の鈍化」「燃費の悪化」「摩擦でエンジン内部に傷がつく」といった影響が現れます。
さらにエンジンオイルの役割である「潤滑」・「冷却」機能が悪化することにより、エンジンが焼きついてしまう場合もあり、最悪の場合はエンジンがかからなくなるといったケースも起きてしまうのです。そうなればエンジン自体を交換する必要になり、結果的に高い金額を支払うことになってしまいます。
エンジンオイルの交換時期の目安は?
オイル交換の必要性が分かったところで、気になるのは交換時期の目安ではないでしょうか。オイル交換をどれくらいの頻度で行うかは車種や走行距離、状態などによって異なりますが、具体的な目安としては図表1のようになります。
図表1
トヨタ自動車株式会社 メンテナンスについて エンジンオイル・オイルフィルターを基に筆者作成
筆者が運転している車は走行距離が10万kmを超えているため、エンジンオイルの交換は7500kmごと、または6ヶ月に1回の頻度で行っています。オイル交換の時期が近づいてくると、燃費と加速性能が悪くなっていることを実感します。
またオイル交換に加えて、オイルフィルターの交換も必要です。オイルフィルターとはエンジンオイルをろ過するパーツのことで、オイルをきれいに保つ役割があります。オイルフィルターも徐々に汚れがたまっていくため、JAFではオイル交換2回につき1回の頻度でオイルフィルターも交換することを推奨しています。
まとめ
エンジンオイルにはさまざまな役割があります。エンジンオイルも消耗品のため、定期的な交換が必要です。そのためオイル交換の費用や手間を惜しんでいると、エンジンを傷つけることになり、結果的にさらに大きな費用を支払うことになるかもしれません。
オイル交換の頻度や種類は、乗っている車の種類や状態によって異なるため、詳細はオイル交換を行うお店のスタッフと相談するのがおすすめです。車は高価なものですので、長く乗り続けるためにも定期的なオイル交換は忘れないようにしましょう。
出典
JAF(一般社団法人日本自動車連盟) [Q] エンジンオイルが果たす役割はなんですか?
JAF(一般社団法人日本自動車連盟) [Q] エンジンオイルが原因でおこるトラブルとはなんですか?
JAF(一般社団法人日本自動車連盟) [Q] エンジンオイルの交換時期は、どのように判断するのですか?
トヨタ自動車株式会社 メンテナンスについて エンジンオイル・オイルフィルター
執筆者:山本峻
2級ファイナンシャル・プランニング技能士