更新日: 2019.01.07 その他暮らし
7割以上の子どもが遠慮がち~受験勉強の費用について、親子で意識の“ずれ”が広がっているってホント?
そうした中、株式会社リクルートマーケティングパートナーズから、親と子で有料サービスに対する意識の“ずれ”があることがうかがえるアンケート調査(※)が発表されました。その内容をひもときながら、学習サービスの“お金”ついて、親と子がそれぞれどんな意識を持っているのか見てみましょう。
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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勉強のために親にお金を出してもらうことをためらう子どもが、7割以上!
今回参考にするのは、株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(本社:東京都品川区)のオンライン学習サービスが行った、学習サービスに関する価格意識に関するアンケート調査(調査時期:2018年6月19日〜6月24日)です。
出せる金額に限界はあるにしても、お子さんが勉強にはできるだけお金を出してあげたいと思うのが親心ではないでしょうか。でもその一方で、親にお金を出してもらうことを“遠慮”してしまう子どもがけっこう多いことが、アンケート調査からうかがえます。
調査では、「家計への負担を考え、金額の高さで受験勉強のための『学習サービス(塾・予備校・参考書・通信教材・オンライン学習)』の利用をためらったことがありますか?」と子どもに向けて質問しています。その回答は以下のように。
はい 70.1 %
いいえ 29.9%
実に7割以上の子どもが、家計への負担を考えてお金を出してもらうことをためらったことがあることがわかりました。一方、保護者側に、子どもが利用をためらっていると感じたことがあるか、という質問には以下のような回答が。
はい 57.1%
いいえ 42.9%
この結果から、子どもの勉強への出費に対して、親と子で意識の“ずれ”があることが見てとれます。
子どものほうが、勉強への出費の“金額”にシビアな傾向に
子どもの学習に関する価格意識について、親子でより意識のかい離が見られたことも報告されています。
そのひとつが、「大学受験に向けて、親に相談しにくくなる金額はいくらか」という子どもに向けての質問の回答と、子どもから相談されたときに、いくら以上になると対応が難しくなるかという親向けの質問の回答。つまり、受験勉強への出費に対する“金額の境目”についての質問ですね。
この結果、合計57.0%の子どもが、「月額1万円より下の金額でも相談しにくい」と回答。それに対して、25.2%の保護者が「月額1万円以上は検討が難しい」と答えました。つまり子どもの多くは、月1万円以下でも相談しにくいと感じているのに対して、親は月1万円ぐらいまでなら検討する余地があると考える傾向にあるということです。
さらに興味深いのは、金額に関係なく、そもそも「学習サービスを利用するにあたって、有料のサービスは全て相談しにくい」と答える子どもが27.6%いること。それに対して、合計96.2%の保護者が「有料サービスも相談されれば検討する」と答えていることです。
こうした結果から、勉強のために親にお金を出してもらうことに対して、全般的に子どもが“遠慮”する傾向にあることがわかりますね。
「子どもが自分の勉強にかかる費用について気を遣っているなんて……」と驚く親御さんは多いかもしれません。でも、わたしたちが考えている以上に、勉強に対する出費を気にする子どもは多いようです。「親の心子知らず」とは有名なことわざですが、こと勉強への出費に関しては「子の心親知らず」のようです。
その辺を理解した上で、親御さんのほうから、お子さんにやさしく提案してあげるといいかもしれません。
※リクルートマーケティングパートナーズ「学習サービスに関する価格意識に関するアンケート調査」
Text:FINANCIAL FIELD編集部