更新日: 2024.01.05 その他暮らし
年金「月5万円」一人暮らしの母が心配です…娘の私が援助できない場合「生活保護」は受けられますか?
例えば、一人暮らしをしている母親の収入が「月5万円」の年金しかない場合、生活保護の受給対象になる可能性があります。
しかし「親族がいる場合は生活保護を受給できるのか?」と、疑問に思われる方もいるでしょう。
本記事では、生活保護の目的や受給要件とともに、親族がいても受給対象になれるのかについて、ご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護制度とは?
生活保護制度とは、経済的に困窮している人が必要最低限の生活を維持できるように、国が必要に応じて保護を行うものです。
支給される保護費は、最低生活費から収入を差し引いた金額で、以下のような扶助の種類があります。
表1
扶助の種類 | 生活を営むうえで生じる費用 |
---|---|
生活扶助 | 食費・被服費・光熱費などの 日常生活に必要な費用 |
住宅扶助 | アパートなどの家賃 |
教育扶助 | 義務教育を受けるために 必要な学用品費 |
医療扶助 | 医療サービスの費用 |
介護扶助 | 介護サービスの費用 |
出産扶助 | 出産費用 |
生業扶助 | 就労に必要な技能の 修得などにかかる費用 |
葬祭扶助 | 葬祭費用 |
※厚生労働省「生活保護制度」を基に筆者作成
生活保護の受給要件は?
生活保護は、あらゆる資産や能力を活用しても、最低限度の生活を送ることが困難な人が受給対象となる公的扶助制度です。
具体的には、以下の要件を満たしていても、収入が最低生活費を下回っている人は受給できます。
●預貯金や売却して生活費に充てられる資産がある場合は活用する
●働ける場合は、能力に応じて働く
●年金や各種手当など、ほかに支給を受けられる制度があれば、優先して活用する
●親族らから援助を受けられる場合は受ける
最低生活費とは、厚生労働省が定める基準で計算されるもので、お住まいの地域や世帯人数によって異なるため、事前に確認が必要です。
親族がいても生活保護を受給できる?
親族から援助を受けられない場合は、生活保護を受給できる可能性があります。
例えば、専業主婦などの非稼働者や未成年者、70歳以上の高齢者である場合や、被保護者と著しい関係不良の場合、長年音信不通状態である場合などは、援助を依頼することは困難であると考えられます。
生活保護を申請すると「親族による扶養が可能かどうか」を確認するための調査が行われて、「扶養が見込めない」と判断された場合は「援助を受けられない」という受給要件に該当します。
生活保護が必要な親族がいるなら申請をすすめてみましょう
生活保護の受給要件をはじめ、親族がいる場合でも受給はできるのかについて、ご紹介しました。
生活保護を申請するにあたって「援助を依頼できる親族がいる場合は、まず援助が可能かを確認する必要がある」とされています。
親族がいても援助できない状況であれば、生活保護の受給要件に該当しますので、「生活保護が必要」と判断される親族がいる場合は、申請をすすめてみるとよいでしょう。
出典
厚生労働省
生活保護制度
扶養義務履行が期待できない者の判断基準の留意点等について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー