更新日: 2024.01.12 その他暮らし
乗らない車が1台あります。「税金」を払いたくない場合どうしたらよいですか?
本記事では乗らない車の税金対策として廃車手続きについて紹介するとともに、還付を受けられる税金の種類や自賠責保険について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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乗らない車は廃車手続きがおすすめ
公共交通機関を利用する頻度が高く、所有している車をほとんど利用していなくても、維持費として税金の支払いは発生しています。利用していないのに税金を支払い続けるのはもったいないと感じている方は、車の廃車手続きを検討しましょう。ここでは廃車手続きの一種である「一時抹消登録」と「永久抹消登録」について、国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイトの内容をもとに紹介します。
将来乗る可能性がある場合は「一時抹消登録」
一時抹消登録とは、一時的に自動車の登録情報を抹消する手続きです。手続きが完了した車は公道を走行できません。もう一度走行させるためには、中古車新規登録を行う必要があります。
海外出張や長期の入院で車に乗らない期間が発生し、将来的には再び乗る可能性がある場合におすすめの手続きです。また、一時抹消登録の手続きにかかる費用は350円です。
一時抹消登録を行うと自動車税(軽自動車の場合は軽自動車税)の支払い義務がなくなりますが、中古車新規登録の際には車検を受けなおす必要があるため、使わない期間がどのくらいかしっかり考えて判断することをおすすめします。
将来乗る可能性がない場合は「永久抹消登録」
永久抹消登録とは、自動車の登録情報を永久的に抹消する手続きです。手続きを行う前に車を解体する必要があります。解体後に手続きを行うため、同じ車には二度と乗れません。
事故により修理が不可能になった場合や、年齢を重ねて免許を返納した場合など、現在所有している車に今後乗る機会がない場合に行う手続きです。永久抹消登録の手続き自体に費用はかかりませんが、車の解体費用が発生します。
永久抹消登録を行うと自動車税と自動車重量税の支払い義務がなくなります。そのため、一時抹消登録よりもさらに節税が可能です。
廃車手続きを行うと還付金を受けられる
廃車手続きを行うと税金の支払い義務がなくなるだけではなく、場合によっては還付を受けられます。自動車税の支払い義務はその年の4月1日時点の所有者に対して発生します。そのため、7月に廃車手続きを行った場合は8月から翌年4月までの払いすぎた分の自動車税の還付が受けられるのです。
例えば、自動車税が3万4500円の車を所有していた場合、7月で廃車手続きを完了すると次の更新の3月まで8ヶ月分が残っています。
3万4500円÷12ヶ月×8ヶ月=2万3000円
この場合、2万3000円の還付金の受け取りが可能です。ただし、軽自動車税にはこのような還付はないので注意してください。
自動車重量税の還付は、永久抹消登録を行った場合のみ受けられます。一時抹消登録では還付を受けられないため注意が必要です。車検の残存期間が1ヶ月以上ある場合に還付金の受け取りができます。
例えば、自動車重量税が1万円の車を所有していた場合、車検の有効期間2年のうち12ヶ月の残存期間がある場合の還付金は以下の通りです。
1万円÷24ヶ月×12ヶ月=5000円
廃車手続きを行うと自賠責保険の還付も受けられる
自賠責保険とは、全ての車に加入が義務付けられている保険です。廃車手続きを行うと税金だけではなく自賠責保険の還付も受けられます。廃車手続きが完了したことを証明する書類を準備して保険会社に連絡しましょう。保険の残存期間が1ヶ月以上ある場合に自賠責保険の還付を受けられます。
乗らない車は廃車手続きを行い節税に役立てよう
乗らない車の処分方法として一時抹消登録や永久抹消登録があります。一時抹消登録は中古車新規登録を行えば再び走行できるため、一時的に長期間乗らないタイミングがある場合に利用しやすい手続きです。永久抹消登録は車の解体を伴うため同じ車に乗る機会がない場合に行う手続きです。
一時抹消登録では自動車税の支払い義務がなくなるのと同時に過払い分の受け取りができ、永久抹消登録では自動車税と自動車重量税の支払い義務がなくなるのと同時に過払い分の受け取りが可能です。永久抹消登録の方が節税効果は高いですが、車を解体して二度と乗れなくなってしまうので慎重に検討するといいでしょう。
出典
国土交通省
自動車検査登録総合ポータルサイト
抹消登録(自動車の使用をやめたまたは、解体等または輸出する場合の登録)
新規登録(新車・中古車でナンバーのついていない車を登録する場合)
登録・検査手数料一覧表
自動車:自動車重量税額について
東京都主税局 自動車税種別割|税金の種類
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー