更新日: 2024.01.17 その他暮らし
バイクの出張査定を依頼したらしつこく「売却」を迫られた!怖くて売ってしまったのですが、クーリング・オフで取り戻せますか?
しかし、期待していたほどの値段が付かずに納得できないことも……。もしも業者に売却を迫られて、怖くて売ってしまった場合は、クーリング・オフによって取り戻せる可能性があります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
売却したバイクは取り戻せる!? 訪問購入にも適用されるクーリング・オフとは?
バイクの出張買取の場合には、売却したバイクをクーリング・オフで取り戻せることがあります。クーリング・オフについて、独立行政法人国民生活センターは、以下のように定義しています。
「クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。」
※出典:独立行政法人 国民生活センター「クーリング・オフ」
クーリング・オフと聞くと訪問販売のイメージが強いですが、業者が消費者の自宅などを訪ねて商品の買い取りを行う「訪問購入」も対象です。バイクの出張買取サービスも、契約日から8日以内であれば、クーリング・オフによって売買契約を取り消せます。
クーリング・オフを行う際は、口頭ではなく、書面または電磁的記録で業者に通知することが望ましいとされています。
書面の場合は「特定記録郵便」「簡易書留」などの発信の記録が残る方法で行います。電磁的記録の場合は、電子メールであればメールを保存しておき、Webサイトのクーリング・オフ専用フォームであれば、画面のスクリーンショットを残しておきます。
訪問購入において、バイクはクーリング・オフが適用される商品の一つです。しかし、すべての商品に適用されるわけではなく、自動車・大型家電・家具・有価証券・CD・DVD・ゲームソフト類など、クーリング・オフ制度の対象外となる商品もあるため、注意が必要です。
売却したバイクをクーリング・オフで取り戻せないことも
バイクの出張買取でクーリング・オフを行う場合、売却したバイクを必ず取り戻せるわけではない点には注意が必要です。例えば、売却したバイクを業者が第三者へ転売してしまった場合は、取り戻すことが難しいと考えられます。
ポイントとなるのは、クーリング・オフ制度の以下のルールです。
「また、クーリング・オフを実行した場合、契約解除の効果は第三者に及ぶことになります(ただし、第三者がクーリング・オフされる可能性があったことについて善意かつ無過失であった場合を除く。)。」
※出典:消費者庁「特定商取引法ガイド 訪問購入 訪問購入に対する規制 【民事ルール】10.契約の申込みの撤回又は契約の解除(クーリング・オフ制度)(第58条の14)」
原則としてクーリング・オフ制度は第三者にも適用されるため、売却したバイクが第三者に転売された場合でも、クーリング・オフを行えば業者が買い戻すなどして応じなければなりません。しかし、第三者がクーリング・オフの可能性について知らされていなければ、取り戻すことはできないことになっています。
またバイク買取において、クーリング・オフが適用されるのは出張買取のみです。出張査定を依頼した後に、店舗に自分でバイクを持ち込んで売却した場合は、売却を検討する十分な時間があったと見なされます。
クーリング・オフは最後の手段!バイクの売却は慎重に検討しよう
クーリング・オフは、強引な取引をしたり十分な説明をしなかったりする悪質な業者から消費者を守るための制度です。
「出張査定を依頼したら売却を迫られて売ってしまった」という場合は、8日以内にクーリング・オフを行うことでバイクを取り戻すことができます。しかし、肝心のバイクが転売されていたり処分されていたりする可能性もあるため、売却をする際は慎重に検討するようにしましょう。
出典
独立行政法人 国民生活センター
バイクの査定を依頼したところ、売却をしつこく迫られた
クーリング・オフ
消費者庁 特定商取引法ガイド 訪問購入 訪問購入に対する規制 【民事ルール】10.契約の申込みの撤回又は契約の解除(クーリング・オフ制度)(第58条の14)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー