更新日: 2024.01.17 その他暮らし

車のローンが通らないので「自社ローン」があるディーラーで契約したいです。「トータルだと高くなる」など聞くのですが、やはりデメリットもあるのでしょうか?

車のローンが通らないので「自社ローン」があるディーラーで契約したいです。「トータルだと高くなる」など聞くのですが、やはりデメリットもあるのでしょうか?
新車でも中古車でも、車を買うときには高額な現金が必要になります。一括で購入できない場合はローンを組んで購入することになりますが、何らかの事情でローンが組めないという人もいるでしょう。
 
自動車販売店の中には「自社ローン」と呼ばれる支払い方法を用意し、ローンが組めない人でも分割払いができるプランを用意しているところもあります。本記事では、筆者のディーラー時代の経験をもとに、自社ローンの注意点などを解説します。

そもそも自社ローンってどんな商品?

通常、車をローンで購入する際にはディーラーが用意しているカーローンや銀行や信販会社が提供しているマイカーローンを利用することになります。ただし、これらを利用するには審査が必要で、一定の基準を満たしていないと借り入れができません。
 
そこで登場したのが、自社ローンと呼ばれる支払い方法です。これは販売店が提供しているもので、一定の審査はあるものの前述したローン商品よりも借り入れがしやすいといわれています。そのため分割払いで車を買いたい人にとっては利用しやすいローンです。
 

自社ローンの特徴

自社ローンはどのような特徴があるのかみていきましょう。ディーラーや金融機関のローンと比較するとどのような違いがあるのかも含めて確認していきます。
 

属性が悪い人でも借入可能

ローンを組むにあたり、審査が必要になります。審査の際に見られるポイントは借入予定者の「年齢」「職業」「勤続年数」「過去の信用情報」などです。審査の結果、いずれかの項目が基準外だと借り入れができません。
 
しかし、自社ローンについては独自の審査基準を設けているところが多いため、審査結果が芳しくなかった人でもローンを組むことが可能です。詳しい審査基準は販売店によって異なるため、確認が必要です。
 

審査が早い

ローンを組む際は審査をします。金融機関などの場合は審査に数日かかるケースもありますが、自社ローンは比較的審査が早いようです。
 

納車までの手続きが簡潔

ディーラーローンの場合、契約後にローン会社もしくはディーラーの所有権がつくため書類集めなどで時間がかかりますが、自社ローンの場合は名義が車の販売店、使用者が車の購入者となります。そのため手続きがディーラーローンと比べると簡潔かつ支払いまでの期間が短くなっています。購入から納車までの期間も短くなっているようです。
 

自社ローン利用のデメリット

独自の審査基準でローンを組みやすい自社ローンですが、注意点もいくつか存在します。ここでは自社ローンのデメリットを紹介します。
 

総支払額が高い

通常のローンの場合、支払い期間に応じた金利を支払います。自社ローンの場合は独自のローンになるため、金利あるいは手数料という形式で毎月の支払い金額に上乗せされます。通常ローンと支払い回数などを同条件にした場合、自社ローンのほうがトータルの支払額が高くなる傾向にあります。
 

支払いが遅れると車が使えなくなるケースも

ディーラーローンと、同様に自社ローンでは車が担保となります。毎月の支払いが遅延したとき、その車を差し押さえられることになります。販売店によっては車に遠隔操作できる鍵を取り付け、支払いが遅延したら車の鍵が開かなくなるような仕組みを取り入れているところもあると聞きます。支払い遅延に対するペナルティが重めに設定されているようです。
 

販売会社が倒産すると車を差し押さえられる可能性も

車を販売したお店が倒産してしまうことも、ないことではありません。その際、資産を差し押さえられ借金の返済に充てられますが、自社ローンの場合はたとえ自分の車であっても所有者が販売店なので差し押さえられることも十分にあり得ます。リスクと隣り合わせである、ということは覚えておいたほうがいいでしょう。
 

手軽にローンが組めることには裏がある

通常のローンが組めない人にとって自社ローンは最後の砦ともいえますが、デメリットもあるということは知っておいたほうが良いでしょう。デメリットも理解したうえでローンを活用することをお勧めします。
 
執筆者:宇野源一
AFP

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