夫に「もったいないから風呂の追い焚きはするな」と言われています。どうしても入浴時間に差が出てしまうのですが、「ガス代」ってそんなにかかりますか…?
配信日: 2024.01.21 更新日: 2024.01.24
本記事では、追い焚きにかかるガス代について解説します。ぬるいお湯で寒い思いを我慢するまでの金額なのか、参考にしてみてください。
執筆者:佐々木咲(ささき さき)
2級FP技能士
「追い焚き機能」とは
追い焚き機能とは、すでに浴槽にたまっているお湯(水)を再度温める機能のことです。追い焚き機能を使えばお湯(水)を入れ替える必要がないので、ガス代のみで再び温かいお湯に浸かることができます。帰宅時間が遅いなどで、他の家族の入浴時間から時間が経って入る場合でも、追い焚きを利用すれば温かいお湯に入ることができて便利ですね。
追い焚きにかかるガス代
リンナイ株式会社のガス給湯器であるエコジョーズ(RUF-E2406AWシリーズ)で追い焚きにかかるガス代を計算してみましょう。追い焚きにかかるガス消費量は11.0kWとなっていることから、立方メートルになおすと約0.396立方メートルになります。
これに東京ガスの2023年12月時点における東京地区等の一般契約料金A表の基準単位料金である145.31円/立法メートルを乗じてガス代を計算します。
145.31円×約0.396立法メートル=57.54276円
追い焚き1回当たり約58円かかるようです。ガス消費量は11.0kWは、あくまでも公式ホームページに載っている「おもな仕様」から引いてきた数値です。追い焚きにかかるガス代は、湯船の水量、追い焚き前のお湯の温度などによって異なるので、誤差を含めて50円から100円程度と考えておくとよいかもしれません。
家族で追い焚きした場合にかかる1ヶ月のガス代
4人家族が別々に入浴し、後の3人が入る際に追い焚き機能を使用した場合、1回当たり約58円とすると1日当たり約174円かかる計算になります。30日では5220円です。追い焚きをするためだけにかかる金額と考えると、確かに「高い」と感じる人が多いのではないでしょうか。
特に冬は水温が低いことから、お湯を入れるためのガス代だけでも高くなりがちです。追い焚き機能を使わずに節約に努めようとする気持ちもわかりますね。
追い焚きを減らす工夫をしよう
追い焚きをする回数を減らすためにできる工夫を紹介します。
●家族の入浴時間の間隔を空けない
●浴槽のお湯を少なめにする
●風呂のフタを使う
まずは、お湯が冷めないうちに次の人はできるだけすぐに入りましょう。一緒に入ることができれば、なお効率的ですね。次に浴槽に入れるお湯を少なくします。追い焚きを使用するにしても、温める湯量が少なければその分ガス代を節約できるからです。
そして風呂のフタも使用しましょう。フタをすることで、次の人が入るまでお湯が冷めにくくする効果もありますが、追い焚きの際にもフタを使用すると保温性が高まるので追い焚き時間を短縮できるというメリットもあります。
まとめ
追い焚きにかかるガス代は1回当たり約58円です。ただ、水の温度など使用状況により異なるため、100円を目安に考えるとよいでしょう。
決して安い金額ではありませんが、ぬるいお湯に入って風邪をひくなどの健康上の問題もあるため、「追い焚き絶対禁止!」というのは考えものです。追い焚きの使用回数を減らす工夫をしながら、上手に使ってみませんか。
出典
リンナイ株式会社 RUF-E2406:ガスふろ給湯器【設置フリータイプ】商品
東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士