年収300万円ですが、どうしても「レクサス」に乗りたいです。「月4万円」のローンを組めば購入できそうですが、かなり生活が大変になるでしょうか…?
配信日: 2024.02.08
しかし、車には多額の維持費もかかるので注意が必要です。本記事ではレクサスを購入した場合、ローン返済額や維持費はどれくらいになるのかについて試算します。
執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
レクサスの車両本体価格とローン返済額
「レクサス」はトヨタが展開している高級ブランドの自動車です。モデルやグレードによって400万円台で購入できるものから1000万円を超えるものまで、さまざまなものがあります。
その中でも人気の車種の1つで、レクサスの中でも比較的安価である「レクサス NX」を新車で購入すると仮定しましょう。レクサス公式サイトによると、NX250(2WD)の車両本体価格は455万円です。
車を購入する際のローンには、ディーラーローンや銀行マイカーローンなどがあります。ディーラーローンの金利は3~10%、銀行の金利は約1~5%が相場といわれています。
金利3%、120回(10年)払い、頭金やボーナス払いを0円にして試算すると、毎月の返済額は4万3935円になります。
ただし、一般的に年収以上のローンを組むことは難しいともいわれていますので、年収300万円の人であれば、そもそも審査に通らない可能性があることを覚えておきましょう。
車両本体以外にかかる費用
車を購入する際に忘れてはいけないのが、維持費です。主な維持費と金額の目安は次のとおりです。
ガソリン代
ガソリン代は走行量によって大きく変わります。レクサスNXの燃料タンクは55Lなので、レギュラーガソリンの価格を1Lあたり170円とすると、満タンに給油で約9350円のガソリン代がかかります。
駐車場代
居住環境によっては駐車場を契約しなければならないこともあるでしょう。月極駐車場を契約した場合、1ヶ月あたり地方では5000円前後、都会だと1~2万円以上の賃料がかかります。
自動車税
自動車税は乗用車の場合、総排気量によって税額が決まっています。レクサスNX250(2WD)の場合、年間の自動車税は4万3500円になります。
自賠責保険・任意保険
加入が必須の自賠責保険は、普通車の場合2年間で約1万7000円かかります。任意保険は加入者の年齢や利用目的、保証範囲によってかなり差があります。例えば若い運転者が車両保険をつけると、保険料が年間20万円を超えることも少なくありません。
車検代
新車の場合は購入してから3年後、その後は2年間隔で車検を受ける必要があります。車検にかかる費用は、乗用車の場合8~10万円程度と考えておくとよいでしょう。
タイヤ代
一般的にタイヤの寿命は4~5年といわれているため、定期的な交換が必要です。タイヤの種類によって異なりますが、1回あたり5~10万円程度かかります。
修理・メンテナンス費用
車は消耗品であるため、修理やメンテナンスが必要になることもあります。故障や不具合の内容や回数次第ですが、数万円~数十万円の出費になることを覚えておきましょう。
車の維持費も考慮して慎重な判断を
月々の車のローン返済額だけを考えると、「憧れの車を買えるかも……!」と舞い上がってしまうかもしれません。しかし、そもそも年収以上のローンを組もうとしても審査に通らない可能性が高いため、年収以上の車を購入するのは難しいと考えておいたほうがよいでしょう。
まずはローンを組めるようになるまでしっかりと頭金を貯めましょう。中古車の購入を検討するのもよいかもしれません。
また車を購入すると駐車場代やガソリン代はもちろんのこと、自賠責や任意保険代、自動車税、車検代、メンテナンス代など多くの維持費がかかります。
年収300万円といっても、居住地が都会なのか地方なのか、実家暮らしなのか1人暮らしなのか、独身なのか既婚なのかなどによって、車にどの程度お金をかけられるのかは大きく異なります。まずは自分の日々の支出と価値観を見直し、「払っていけるか」「本当に欲しいのか」をよく考え、購入は慎重に判断しましょう。
出典
LEXUS NX GRADE
東京都主税局 自動車税種別割
執筆者:山田麻耶
FP2級