「フルビット免許」は最強の免許!? 取得するには総額いくらかかる? 効率良く取得する方法についても解説
配信日: 2024.03.20
本記事ではそんなフルビット免許証を取得するための費用や効率良く取得する方法を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
最強の免許であるフルビット免許証とは?
フルビット免許証を持つ者は「フルビッター」と称されています。ただし、この称号は正式なものではなく、一部の運転愛好家や専門家の間でのみ通用する非公式なものです。
しかし、その難易度と取得に要する労力、時間、費用を考慮すれば、フルビット免許証保有者は、一般人から見ても運転に関するあらゆる知識と技術を有す特別な存在であるといえるでしょう。
1994年以前には、運転免許証の種類欄がビット形式(0か1)で記載されており、すべての免許の条件を満たした状態、つまり全ての欄が「1」で埋まった状態を指してフルビット免許と称されるようになりました。現在は種類欄に取得免許の略称が記載されており、その種類欄をすべて埋めたものをフルビット免許証というのです。
ところが上位の運転免許から取得してしまうと、下位免許は取得できなくなり種類欄を埋めることができません。
例えば、普通自動車免許を取得すると含まれる「原付(原動機付自転車)」や「小型特殊自動車」の欄は「-」となってしまうのです。免許を取得する順番にも注意を払わなければならないことも、フルビット免許の難しさといえるでしょう。なお、「-」はあるものの全車種を運転できる免許は「フル免許」と呼ばれています。
フルビット免許証は主にプロのドライバーや車・バイク好き、資格取得マニア向けのものといえるでしょう。
フルビット免許取得にかかる費用は?
フルビット免許を取得するための費用は高額です。この費用には、各種免許の教習料金、試験料、免許交付手数料などが含まれます。一般的に、全15種類の免許を取得する総費用は約235万円にのぼります。参考費用は図表1の表のとおりです。
図表1
免許区分 | 取得費用(円) |
---|---|
原付 | 7,450 |
小型特殊 | 3,550 |
普通自動二輪 | 226,000 |
大型自動二輪 | 114,000 |
普通(一種) | 250,000 |
準中型 | 160,000 |
中型(一種) | 180,000 |
大型(一種) | 220,000 |
大型特殊(一種) | 105,000 |
けん引(一種) | 134,000 |
普通(二種) | 218,000 |
中型(二種) | 264,000 |
大型(二種) | 200,000 |
大型特殊(二種) | 120,000 |
けん引(二種) | 140,000 |
フルビット免許の取得過程では、教習所での学習だけでなく、自主学習や追加の教習が必要となる場合もあります。さらに免許を取得するための教習所の通所費用のほか、試験の再受験費用などの追加費用が発生する可能性もあります。
フルビット免許証を効率良く取得する方法を徹底解説
フルビット免許証を取得する最も重要なポイントは、免許を取得する順番に注意することです。原付(原動機付自転車)や小型特殊自動車を最初に取得せず、普通自動車免許や普通自動二輪免許を取ってしまうと、自動的にこれらの免許が付与されてしまうのです。そうなれば原付や小型特殊が免許証に記載されないため、フルビットが完成しません。
効率的な取得方法は?
下位の免許から順に取得していく必要があるため、例えば、原付から始め、小型特殊、普通自動二輪、大型自動二輪と続け、その後、普通自動車免許、準中型、中型、大型と続き、特殊な免許に至るまで、下から上へと順番に免許を取得していきます。
また、各免許の取得には、前の免許から一定期間が経過する必要がある場合が多いため、計画を練りつつ、必要な期間を見越して次のステップに進むようにしましょう。
特に、第二種免許を取得できるのは年齢が21歳以上で、第一種の大型免許や中型免許、普通免許などを取得してから通算3年以上経過している者といった決まりがあるため、計画的に進める必要があります。
順番を間違えた場合の対処法
もし免許取得の順番を間違えてしまった場合、非常に残念ながらフルビット免許は完成しません。もしどうしてもフルビット免許を取得したいのなら、いったん免許を失効させて再度取得し直すしかありません。これは時間と費用の無駄になりかねないので、取得する順番には十分注意しましょう。
フルビット免許証は持っているだけでスゴイ!
フルビット免許は200万円を超える費用と、最低でも3年以上の時間を要しますが、持っているだけで他の人とは一線を画することができます。
実用性としては、上位免許でカバーできる範囲もあるためフル免許と変わりませんが、フルビット免許証はその達成感や持つことによる特別感、話題性が魅力といえるでしょう。時間とお金に余裕がある人は、新たな挑戦としてフルビット免許の取得を考えてみてはいかがでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー