更新日: 2019.01.10 暮らし

海外在住10年以上の日本人が国内旅行する際に知っておくべきこと

執筆者 : 黒岩揺光

海外在住10年以上の日本人が国内旅行する際に知っておくべきこと
日本を訪れる外国人観光客が増え続けています。駅で大きなリュックを背負った外国人が自動改札を通らず、パスポートより少し大きいサイズのカードを駅員さんに見せて改札口を通り抜ける光景を見たことがありますか?
 
彼らが持っているものは「Japan Rail Pass」(以下JRパス)というものです。「のぞみ」や「みずほ」以外の新幹線を含む、ほぼすべてのJR線が乗り放題で、これがあれば国内のほとんどのところに行くことができます。
 
 
黒岩揺光

Text:

Text:黒岩揺光(くろいわようこう)

フリーライター

17年で9カ国滞在後、故郷の新潟県南魚沼市に戻り、空き寺で民宿営業中。元国連職員。元毎日新聞記者。

黒岩揺光

執筆者:

Text:黒岩揺光(くろいわようこう)

フリーライター

17年で9カ国滞在後、故郷の新潟県南魚沼市に戻り、空き寺で民宿営業中。元国連職員。元毎日新聞記者。

気になるお値段は

•普通車用7日間:2万9110円
•グリーン車用7日間:3万8880円
 
普通車14日間で4万6390円、21日間で5万9350円ですから、恐ろしい安さです。
 

外国人しか使えないのか?

このチケット、外国人しか使えないと勘違いされる方が多くいますが、違います。一部の日本人も使うことができるのです。
 
少し前までは、配偶者が外国人で、海外に居住していることを証明できたら購入することができました。
 
私も、死別した妻が外国人で、ずっと海外に暮らしていたため、日本に一時帰国する時はJRパスで国内を旅行しました。普通車14日間で、成田空港→札幌→東京→新潟→東京→浜松→大阪→関西国際空港と移動したこともありました。
 
しかし、近年の訪日外国人の急増を受け、購入できる日本人の条件が厳しくなり、10年以上連続して海外に居住していることを証明できる日本人だけに限られるようになりました。具体的には、
 
(1)在外公館が交付する「在留届の写し」(在留届の受付日付が 10 年以上前のものに限る)
(2) 在外公館が発行する「在留証明」(「現住所に住所(または居所)を定めた年月日」と して、10 年以上前の年月が記載されたものに限る)
 
などを、旅券と一緒に提示することが義務付けられました。それでも、海外に長く住んでいる日本人はたくさんいらっしゃいますから、どうかこのパスで国内旅行を楽しんでもらいたいものです。
 

外国人向け宿泊施設を運営する場合はJRの駅近くで

JR東日本によりますと、JRパスの取扱数は、2016年は70万枚を超え、2010年時と比べたら3倍以上になりました。
 
JR東日本だけでこの数字ですから、全国では100万枚を超えている可能性もあります。外国人旅行客のかなりの割合がこのパスを使って旅行していることになります。
 
これは、私のように外国人向け民宿を経営している人にとっては、とても重要な情報です。お客様からよく聞かれる質問に、「あなたの民宿はJRの駅から近いですか?」というものがあります。JRの駅から近ければ、JRパスだけで移動が完結できるわけですから当然のことです。
 
「私鉄を使ったとしても、数百円の差じゃないか」と思われるかもしれません。しかし、その数百円の差が外国人にとっては大きいのです。近年、東南アジアからの旅行客が急増していますが、物価の安い国から来た彼らにとって数百円の差は大きいです。
 
さらに、日本の鉄道の特殊事情についても考慮する必要があります。日本では、都営地下鉄、私営地下鉄、東急線、西武線などなど、異なる会社の鉄道を使用する度に、別途料金を支払わなくてはなりません。
 
三つの鉄道会社をまたいで移動したら、そんなに遠くない距離でも片道1000円以上になることなんてざらです。すべての鉄道が統一運賃を採用している国が多い海外からすると、とても珍しいことです。なので、外国人観光客はJRパスを買ったら、できるだけJRだけで移動しようとするのです。
 

まとめ

海外在住が長い日本人も、訪日外国人相手のビジネスを展開される方も、JRパスの利用動向は注視する必要がありそうですね。
 
Text:黒岩 揺光(くろいわようこう)
フリーライター

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