更新日: 2024.04.26 その他暮らし
年収300万円で「レクサス」に乗りたいです。長く乗るなら「サブスク」より「購入」のほうがお得ですか? 10年乗る場合、どのくらい違うでしょうか?
車に乗る場合、車を買うのではなくサブスクにするという手段もありますが、サブスクなら安くなるのか、検証してみます。
執筆者:沢渡こーじ(さわたり こーじ)
公認会計士
車のサブスクとは
車のサブスクとは、車を購入するのではなく、定額料金を毎月払いながら車を使うサブスクリプションサービスのことです。つまり、定額で車を借りていることになります。
車両は自分名義にはならないものの、初期費用なしで車に乗れることや、好きな新車を選べることなどがメリットです。税金や車検代、自動車保険やメンテナンス代などが月額料金に含まれているプランがあります。
サブスクの注意点
まず、サービスによっては車両保険に別途入る必要があります。
そして、サブスクは原則として年単位での契約となり、基本的に中途解約ができません。もし中途解約すると、残りの契約期間中に支払うはずだった代金をまとめて支払う必要があるなど、解約の条件が厳しいケースがほとんどです。
また、サブスク終了後に車を返却する都合上、サブスクの車には走行距離の制限が設けられており、車のカスタマイズが禁止されている点も注意してください。
さらに、車内喫煙の制限、ペットの乗車制限といった事項が付いた契約もあります。
サブスクでレクサスを入手した場合の支払額
トヨタの窓口「KiNTO」で3年間のサブスク契約をした場合で考えます。
UX300h “version L” 2WD(5人乗り)を選択し、ボーナス月の追加支払額を11万円とした場合の毎月の支払額は7万8130円です。
この代金には、車両登録費用や車検代、税金、自動車保険、メンテナンス費用が全て含まれています。
レクサスを購入した場合の支払額
レクサスをサブスクではなく、購入した場合の支払額はいくらになるかを解説します。
ローン支払額
頭金0円、36回払い、残価設定型クレジットでボーナス払い11万円を年2回するとした場合、初回支払額8万3303円、月々の支払額は8万1200円です。残価設定型クレジットは最終回支払時に残りの金額をまとめて支払う契約であり、最終回支払額は291万1680円です。
車検費用
初回車検に全国平均で7万1650円かかります。サブスクと同様に3年間の使用で考えると、初回車検は3年間有効なので、車検の回数は1回になります。月割りすると1月当たり1990円の負担です。
自動車税
毎年3万9500円かかり、月割りすると3292円です。
保険料
「おとなの自動車保険」の場合、保険料はブルー免許の場合、年間4万5540円になります。月割すると3795円です。
サブスクと購入ではどちらが月の支払額が安い?
毎月の支払額で比較すると、サブスクの場合は月7万8130円です。一方、購入した場合、車検費用や保険料の支払額を1月分に割って考えると、月9万277円になります。毎月の支払額で比較すると、サブスクの方が安くなります。
車を10年間乗るならどちらが安い?
サブスクで10年間車を使う場合と、購入した車を10年間乗り続ける場合にかかる支払総額について解説します。
サブスクの場合、10年間で937万5600円支払うことになります。
(7万8130円×12ヶ月×10年)
購入した車を10年間乗る場合、736万5583円支払うことになります。
(ローン支払総額592万8583円+車検費用7万1650円×4回+保険料4万5540円×10年+自動車税3万9500円×10年+メンテナンス費用年3万円(仮)×10年)
同じ車を10年間乗る場合は、購入した方が安くなります。
まとめ
サブスクは車検費用や保険、車の維持費用が込みの支払額になっている契約があります。そのため、保険料や車検費用などを含めて一定期間にかかる費用を考えると、月々の支払いは購入した場合よりも安くなります。
ただし、サブスクは契約期間が終了した時点で車を返却することになるため、購入した場合のように車が手元に残らないことに注意してください。また、車を10年などの長期間乗る場合は、購入した方が支払総額は安くなります。
出典
トヨタの窓口 KiNTO
KiNTO UX
執筆者:沢渡こーじ
公認会計士