上の子が小学校に入学しました。これから大学卒業までの間にどのくらいのお金がかかるのでしょうか?
配信日: 2024.05.04
家計を預かる自信の無さや将来のリスクに伴って、子どもの教育資金に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。不安を軽減するためには、実際に教育資金がいくらかかるのかを把握して備えておくのがおすすめです。
今回は、子どもの小学校入学から大学卒業までにかかる教育資金について紹介します。人生の三大出費のひとつ、教育資金に備えてぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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未就学児の親が予想する教育学費
ソニー生命保険株式会社による「子どもの教育資金に関する調査2024」において、「未就学児(小学生未満の児童)の親248人が予想する小学生から社会人になるまでの子どもの教育資金」を表1にまとめました。
表1
予想する教育資金 | 割合 |
---|---|
300万円未満 | 6.5% |
300万円~400万円位 | 3.2% |
500万円~900万円位 | 11.6% |
1000万円~1400万円位 | 31.4% |
1500万円~1900万円位 | 9.3% |
2000万円~2400万円位 | 25.4% |
2500万円~2900万円位 | 4.4% |
3000万円以上 | 8.1% |
※ソニー生命保険株式会社「子どもの教育資金に関する調査2024」を基に筆者作成
調査の結果、「1000万円~1400万円位」と「2000万円〜2400万円位」を予想する回答が多く、平均予想金額は調査開始以来最も高い1439万円でした。物価の高騰や不安定な実質賃金が影響し、教育資金がどのくらいかかるか分からずに高く見積もる方が多いという結果になりました。
教育資金の全国平均・大学等の初年度費用について
では、実際に子どもがいる家庭はどれくらいの教育資金をかけているのでしょうか。日本政策金融公庫の調査によると、小学生から大学まで全て公立だった場合の合計平均額は約775万2000円、全て私立だった場合の合計平均額は約2215万円です。
私立は公立に比べて約2.9倍の費用がかかり、特に私立の小学校では約1000万円の資金が必要となります。また、子どもの成長とともに教育にかかる費用は増えていき、一番かかるのは大学等に進学したときです。具体的な大学等の初年度費用を表2にまとめました。
表2
授業料 | 入学料 | 施設設備費 | 初年度費用 | |
---|---|---|---|---|
国立大学 | 53万6000円 | 28万2000円 | なし | 81万8000円 |
公立大学 | 53万6000円 | 39万1000円 | なし | 92万8000円 |
公立短期大学 | 37万7000円 | 22万3000円 | なし | 60万円 |
私立短期大学 | 72万3000円 | 23万8000円 | 16万7000円 | 112万8000円 |
私立大学/文系 | 81万5000円 | 22万6000円 | 14万8000円 | 118万9000円 |
私立大学/理系 | 113万6000円 | 25万1000円 | 17万9000円 | 156万6000円 |
私立大学/医歯系 | 288万3000円 | 107万6000円 | 93万1000円 | 489万1000円 |
私立大学/その他 | 96万9000円 | 25万5000円 | 23万6000円 | 146万円 |
専門学校 | 69万5000円 | 18万3000円 | 20万3000円 | 108万1000円 |
※日本政策金融公庫「教育にかかる費用はどれくらい?」を基に筆者作成
大学等は、公立・私立だけではなく、学部ごとにも学費が変わります。医療系や歯科系の大学は非常に高く、大学院に進学させたい場合にはさらに多くの学費を支払わなければなりません。
子どもの進学先は成長しないと分からないため、前もってより多くの教育資金を貯めておく必要があるでしょう。
教育資金を把握しましょう
小学校入学から大学卒業までにかかる教育資金の平均は、約700万円〜約2000万円です。子どもが成長して進学する中で、ずっと公立ではなく、私立を希望することも十分に考えられます。
子どもの進学先次第でかかる費用が大きく変わってくるため明確な予想はできませんが、だいたいの資金は把握してコツコツ貯めておくことが大切でしょう。
出典
ソニー生命保険株式会社 子どもの教育資金に関する調査2024
日本政策金融公庫 教育資金はいくら必要?かかる目安額をご紹介
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー