片づけの美学161 大容量の収納は片づかない? |たくさん入るのに収納で困る理由

配信日: 2024.05.21

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片づけの美学161 大容量の収納は片づかない? |たくさん入るのに収納で困る理由
「自宅に大容量の収納があったらいいのに」と思ったことはありませんか?たくさんモノを入れることができるのが最大の魅力。モノが多いご家庭にとっては、憧れの収納だと思います。
 
一方、実際に大容量の収納があるご家庭では、収納スペースを持て余して、使い方に困っていることがあります。大容量の収納スペースを使いづらいと感じる理由と、上手に使いこなす方法をご紹介します。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

大容量の収納が使いづらい理由

「どうやってモノを入れたら便利か、分からない」から使いづらいと感じるご家庭が多いと思います。大容量の収納にモノを詰め込みすぎて、必要なモノを探せなくなっているご家庭。
 
一方、大きな収納があるのに、ほとんどモノが入っておらず、室内の床がモノであふれているご家庭もあります。収納が大きくなるほど、全体の使いやすさ・便利さなど考えなければならない項目が増えてきます。大きければ大きいほど、使い方は難しくなるのです。
 
そこで、大きな収納を、あえて小さく分けていきます。小さくすることで、使い方が考えやすくなるといメリットがあります。
 

大容量収納を小分けに! (1) 区切る

押し入れやクローゼットのようにがらんと大きな空間だけがある場合、まずは区切る収納を追加して、大容量収納を小分けしていきましょう。カラーボックスや収納棚、押し入れ用の伸縮ラックなどを用意します。収納の中に入れるモノなので、手軽な価格のモノでOKです。
 
ただ、衣装ケースや収納ボックスのように、容器+フタの収納用品を使う場合は注意が必要です。中のモノが出しづらく、上にモノを乗せやすい性質があります。保存用として使うのであればピッタリのアイテムです。
 
収納用品を追加して、空間を小さく区切ることで使いやすい収納にできます。
 

大容量収納を小分けに! (2) 段差を調節する

大容量収納の場合、可動棚が備わっていることも多いでしょう。可動棚が使いづらいと感じている時は、棚の高さを調整して使いやすさをアップさせます。棚を取り外し、留め具の高さを変えるだけで調節できるので、お手軽です。
 
ただ、棚板は重いし、面積も大きいので、取り外しの時に壁を傷つけないように注意して作業しましょう。目の高さ~胸の高さが最も便利な高さです。この辺りは見やすいので、段差は小さめが使いやすいです。
 
よく使うモノや小さめのモノを入れると便利です。足元の膝を曲げて取り出す高さは段差を大きめにしましょう。
 
大きくて、重いモノを入れます。目線くらいの高さに1段作り、それ以上は棚板を入れないでおきましょう。高いところには、シーズンオフのお布団など、軽めで大きいモノを入れます。見つけやすく、もしもの落下時の危険も避けることができます。
 

大容量収納を小分けに! (3) 奥行きを持て余している

収納の奥行きがありすぎて困っているご家庭も多いです。そんな場合の解決方法は2通り。まずは、大きなモノを入れる場所にすることです。
 
ホットプレートや土鍋などの調理器具や布団類、まとめ売りのトイレットペーパーなど、家じゅうを探すと大きなモノを見つけられると思います。
 
もう1つは、手前と奥で使い分ける方法です。奥にシーズンオフの衣類や家電を置き、手前にシーズンの衣類のチェストを置くことで使い分けることができます。また、奥に棚を入れて時々使うモノを入れます。手前には日ごろ使うバッグ置き場にするという使い方も便利です。
 
収納の場所によって、使い分けはさまざまです。この収納の中に〇〇があると便利だな。という気持ちが解決の糸口です。「この場所にあるべき」という固定概念を取っ払って、便利さ優先で考えてみると発見があるのではないでしょうか。
 

憧れの大容量収納を便利に

ほしいと思っている人が多い大きな収納ですが、魅力を生かすためには工夫や考えが欠かせません。「どんなふうに入れると楽かな」「家族が使いやすいかな」と、実際に使うことを想像しながら決めていくと、とても便利で魅力あふれる収納になっていくのではないでしょうか。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表

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