片づけの美学169 片づいた状態をキープする方法ってあるの? 何日なら放置できる?
配信日: 2024.05.31
片づいた状態をキープする方法があるなら知りたいと思っている方も多いでしょう。何日くらいなら、放置できるものなのでしょうか。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
何日放置できるのか、正解は……
放置していいのは、「ゼロ」日です。ガッカリな返答で申し訳ないのですが、はやり毎日の片づけが断然おすすめです。毎日片づけるメリットはたくさんあります。
<1. 短時間でスッキリ>
人がモノを出して使う量は、毎日同じくらいだと思います。1日サボれば1日分、2日サボれば2日分ゴチャゴチャしていきます。
モノの量が増えれば、片づける時間も長くなります。必要時間が長くなると、苦痛に感じるし、面倒でやりたくない気持ちも強くなります。1日分であれば、お風呂のお湯をためている5分間や、テレビのCM時間だけで片づけることもできるかもしれません。
短時間でスッキリすると、継続しようという気持ちにもなりやすいのがメリットです。
<2. 片づけ作業がラク>
片づけをサボると、収納するモノ・定位置に戻すモノが増えます。室内を何度も行き来する必要が出てくることもあります。
それだけでなく、ホコリなどのハウスダストもたまります。気づかないうちに洗剤が必要な汚れがついていたり、床置きのモノがホコリまみれになることもあるでしょう。掃除の手間や探し物も増えて、負のループがどんどん続いてしまいます。
その日に出したモノ・使ったモノをさっと片づけ、あとは掃除ロボットに床をキレイにしてもらう、といった環境づくりがあなたの生活をラクにしてくれるかもしれません。
<3. 片づいていることが当たり前になる>
片づいていることが当たり前になると、散らかっていることが気持ち悪く感じるようになります。そうすると、「片づけたい!」という気持ちが強くなり、行動にもつながります。
さらに+αのことを考える余裕も出てきます。例えば、もっとぴったりの収納場所を見つけたいと思うようになったり、この場所に新しいインテリアを置きたいなど、今のお部屋をさらによくするアイデアが思い浮かぶこともあるかもしれません。
<4. いつでも来客OK>
常に片づいた室内であれば、急な来客でも慌てる必要がありません。いつだれが来ても大丈夫な自宅は、あなた自身の来客だけでなく、家族のためになることも多いです。
子どもの友だち、夫の同僚など、思いがけず室内に通す機会もあるでしょう。日ごろから家族にも片づけの大切さを伝えて協力してもらいたいですね。
<5. 節約になる>
室内が片づいていると、モノを探しまわることが減り、「自宅にあるはずなのに見つからないから購入した」というトラブルがなくなります。
また、消耗品なども残量が把握でき、収納に入りきらないほど買ってしまったという出来事も減るでしょう。ムダな買い物が減ると、家計の節約になります。これは大きなメリットですね。
片づいた状態をキープする方法
キープする方法は、大きな仕掛けや方法があるわけではありません。「こまめに片づけること」に尽きます。
忙しい日々だと、毎日完璧は難しいですよね。そんな時は、「床だけはモノを片づける」「ダイニングテーブルだけは何も乗せない」など、あなたが気持ちよく暮らせるマイルールを作ってみるのはいかがでしょう。
きっと、片づいた部屋での暮らしが気に入るはずです。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表