更新日: 2024.06.11 その他暮らし
【コンビニのコーヒー】「S」だと思って「L」を押してしまいました。どう対応すべきでしょうか?
そこで今回は、コンビニでコーヒーをセルフサービスで購入する場合、サイズ選択ボタンの押し間違いをしたら罪に問われるのか、差額を支払う必要はあるのかについて考えてみました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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故意な行為の場合、法律にかかわるおそれがある
今回のケースでは、違うサイズのボタンを押し間違えていた行為が「意図的に」行われていたかどうか、つまり故意であったか否かによって、判断が変わってくるといえるでしょう。
過去には、コンビニのコーヒーを購入する際、小さいサイズの料金しか払っていないにもかかわらず、実際には大きなサイズのコーヒーや、カフェラテをいれていたことが明らかになって、当事者が逮捕されてしまった例がいくつかあるようです。
これらの例では、行った本人が意図的に何度も違反を繰り返していたことを認めており、さらに店側が警察に相談していたこともあって、逮捕まで至ったようです。
故意ではなく、押し間違いだった場合
今回の例は、故意ではなくうっかりミスであると仮定します。この場合、意図的ではないため単なる過失となり、罪に問われる可能性は低いと考えられます。
ただし、押し間違いをしていたことに気づいた時点で、すぐに店員に申し出ることが大切です。
これまでの状況を正直に説明し、過去の間違いについて謝罪したうえで、差額を支払う意志があることを申し出る必要があるでしょう。差額の支払いについては店により対応が異なることが予想されますが、誠意ある対応が必要でしょう。
店内で押し間違いに気づいたにもかかわらず、そのまま持ち帰ってしまうと「窃盗罪」、店の外に出てから押し間違いに気づいて、持ち帰ってしまった場合は「遺失物横領罪」などの罪に問われる可能性があります。
窃盗罪は刑法235条にて「10年以下の懲役」あるいは「50万円以下の罰金」、また、遺失物横領罪は刑法254条にて「1年以下の懲役」あるいは「10万円以下の罰金、もしくは科料」が科される恐れがあるので注意が必要です。
故意的であった場合
コーヒーを注文する時点で違うボタンを押す意思があり、違うサイズのコーヒーをいれた場合は「詐欺罪」に問われるかもしれません。故意にコンビニ店員を欺いている、店員や店側の意思に反している行為と判断される可能性があるためです。
詐欺罪は刑法246条に該当し、10年以下の懲役が科される恐れがあるようです。
また、ボタンを押す時点で、注文したものとはサイズや種類が違うコーヒーを押そうと決意した場合は「窃盗罪」に問われるおそれがあります。
コーヒーのSサイズとLサイズの価格差は、数10円〜100円程度です。
もし、Sサイズの価格しか払っていないのに、Lサイズを故意にいれていたことが発覚して罪に問われた場合、価格の差よりも大きな金額の罰金を科される可能性があります。そうなれば、大きな代償を払うことになりかねません。
また、何よりも店側に迷惑をかけることになるため、ルール違反になる行為は控えるべきといえるでしょう。
故意でなければ罪に問われる可能性は低いと考えられるが、誠意ある対応が必要
Sサイズの価格しか払っていないにもかかわらず、Lサイズのコーヒーをいれる行為は、たとえ故意でなくても、店に被害を与えた場合は法的にリスクがあり、何らかの対応が必要となることがあります。
過失の場合は罪に問われることは少ないと考えられますが、故意の場合は窃盗罪や遺失物横領罪、詐欺罪などの罪に問われる可能性があるといえるでしょう。
間違いに気づいた時点で、誠意を持って適切に対応することが大切です。コーヒーをいれる際は、サイズ確認を慎重に行いましょう。
出典
デジタル庁 e-Gov法令検索 刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百三十五条、第二百四十六条、第二百五十四条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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