更新日: 2024.06.15 その他暮らし
「自治会費」を払わない世帯への対応に困っています…会計としてどう対処すべきですか?
今回は自治会費の支払いをしない世帯に対してできる対処法や、そもそも自治会費に支払い義務があるかを調査しました。自治会がどのような組織なのかもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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自治会とはそもそもどのようなもの?
総務省によると、自治会は以下のように定義されています。
・町又は字の区域その他市町村内の一定の区域に住所を有する者の地縁に基づいて形成された団体
自治会の活動内容は地域によって異なるものの、例えば札幌市では表1のような範囲で活動をしているようです。
表1
活動分野 | 活動内容 |
---|---|
環境・衛生 | ごみステーションや街路灯の管理、除排雪、町内の清掃、緑化活動、リサイクル運動など |
福祉 | 子育て支援、お年寄りや障がい者向けのボランティア活動 |
防犯・防災 | 子どもの見守り活動や自主防災・防犯活動、交通安全運動など |
健康づくり | 健康づくり教室、健康診断など |
青少年・女性 | 子ども会やスポーツ大会、非行防止の巡回、文化サークル、料理教室など |
親睦 | お祭りや盆踊り、新年会などのレクリエーション |
その他 | 町内だよりなどの発行や市広報誌の配布、チラシなどの回覧、集会所の運営など |
※札幌市「町内会・自治会について」を基に筆者作成
なお、自治会の呼称は都道府県や地域によって異なることもあります。ただし、呼び方が違う以外に差異はなく、基本的には同じものであると認識しておきましょう。
自治会費に支払い義務はある?
結論からいうと、自治会費に支払い義務はないようです。
自治会はあくまでも自主的な運営が行われている地域の団体となります。そのため、加入するかどうかも個人の判断によって決められるでしょう。
例えば引っ越し先で家を借りる場合、契約時に自治会への加入を義務付ける行為自体は問題ないとされています。
ただし、自治会への加入や退会は個人が自由に決められるようです。そのため、退会した後に再加入の強制や自治会費を支払う義務付けは難しいでしょう。
自治会費を支払わない世帯への対処法
自治会費を支払わない世帯に対してできることがあるとすれば、自治会で運営しているサービスの利用を断るくらいでしょう。
例えば地域開催のイベントへの参加を断ったり、町内で発行しているお便りの配布を停止したりなどがあげられます。
ただし、制限できるのはあくまでも町内で運営しているものに限られるようです。制限する内容によっては、重大なトラブルにつながる可能性も考えられます。
過去には自治会に加入していない人がゴミ捨場の利用を制限され、違法な対応だと裁判を起こした事例もあるようです。
自治会費を支払わない世帯に対して何か対処をしたいと考える気持ちも分かりますが、制限によって重大なトラブルにつながらないように注意しましょう。
自治会費の支払いは強制できないため、対処自体も難しい
自治会費の支払いは、強制できるものではないようです。自治会への加入は個人で決められるものとされており、退会後に再加入を促したり自治会費の支払いを強制したりは難しいでしょう。
対処自体も町内で実施している範囲であればできるようですが、過去には裁判になった事例もあるようなので注意してください。
自治会に加入していない人がいるなら、無理にお願いするのではなく放置するのも選択肢のひとつです。何度も加入をお願いするよりもストレスなく自治会を運営でき、必要以上に関係性が悪くなることも避けられるでしょう。
出典
総務省 自治会・町内会等とは(1ページ)
札幌市公式ホームページ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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