更新日: 2024.06.26 その他暮らし

同じアパート&間取りなのに隣室の方が「家賃が安い」のはなぜ?うちもお隣と同額にしてもらえる?

同じアパート&間取りなのに隣室の方が「家賃が安い」のはなぜ?うちもお隣と同額にしてもらえる?
「同じアパートで間取りも同じなのに、隣室の方が家賃が安い」ということを知ったとき、納得のいかない気持ちになる人もいるでしょう。「自分が住んでいる部屋も、同じ家賃にしてもらえないのか?」と思うかもしれません。
 
実際のところ、住んでいる途中でアパートの家賃を安くしてもらうことは可能なのかを確認しておきましょう。
 
本記事では、アパートの家賃の決まり方や、同じ間取りで家賃が異なる理由、家賃交渉に成功するコツなどを詳しくご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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同じアパートでも家賃が異なる理由は?

アパートの家賃を決めているのは、大家または管理会社です。築年数や建物の構造・立地条件・間取りや部屋数などを考慮したうえで、周辺の家賃相場からかけ離れすぎないように設定することが多いようです。
 
同じアパートでも部屋によって家賃が異なるケースもありますが、その理由には、次のようなものが挙げられます。
 

・室内の設備に違いがある
・階数が違う
・部屋の位置が角部屋か中部屋か
・リフォームされているか否かで部屋の状態や見た目が異なる
・日当たりのよさに違いがある

 
また、入居したときの築年数によって家賃設定を変える場合もあります。新築時と築20年経過後で同じ家賃だと、築20年で入居者を募集した際に希望者が見つからない可能性もあるため、途中で家賃を引き下げることがあるのでしょう。
 

「隣室の方が安い」という理由で家賃交渉は可能?

同じアパートで間取りも同じ隣室の方が家賃が安い場合、自分が住んでいる部屋も同じように家賃を下げてもらうよう交渉することは可能であると考えられます。
 
借地借家法第32条では「建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる」というように、家賃増減請求権について定められています。
 
今回のケースにおいては、現在の家賃が「近傍同種の建物の借賃に比較して不相当」と考えられるため、減額交渉は可能であるといえるでしょう。ただし、「一定の期間は家賃の増減を行わない」旨の特約がある場合は、その内容が優先されるため注意が必要です。
 

家賃の値下げ交渉に成功するコツは?

入居中に家賃の値下げ交渉を行うのであれば、契約更新のタイミングがおすすめです。契約の更新の際は、およそ家賃の1~2ヶ月分の更新料が請求されるケースが多く、そのタイミングで少しでも家賃の安い物件への引っ越しを検討する人もいます。
 
そのため、貸主としては空室になることを防ぐために家賃を安くしてくれる場合もあるようです。家賃交渉をする際は、値下げを希望する理由をきちんと伝えたうえで、無理のない範囲での値下げ交渉をおすすめします。
 
「家賃を安くしてもらって当たり前」という態度ではなく、誠実さが伝わるように心がけることが大切です。
 

理由によってはほかの部屋の家賃が安く設定されることもある。ただし、値下げ交渉できる可能性はある

アパートの家賃は大家や管理会社が自由に設定できるものなので、室内の設備や階数・部屋の位置の違いなどにより、家賃が異なる場合があります。「隣室の方が家賃が安い」ということに気付いたときは、どのような理由によるものなのか確認してみるとよいでしょう。
 
大家や管理会社への交渉次第では、家賃の値下げ対応をしてもらえる可能性もあります。契約更新のタイミングを見計らうなど、コツを押さえたうえで家賃の値下げ交渉をしてみてもよいかもしれません。あくまでも誠実さが伝わるように、丁寧に交渉してみましょう。
 

出典

e-Govポータル 借地借家法(平成三年法律第九十号) 第三章 借家 第二節 建物賃貸借の効力 第三十二条(借賃増減請求権)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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