更新日: 2024.07.01 その他暮らし
タンス預金が「500万円」あります。今月の新札発行で「福沢諭吉の一万円札」が使えなくならないか不安なのですが、今のうちに全額を“銀行”に預けたほうがい良いのでしょうか?
本記事では新札発行後のタンス預金は銀行に預ける必要がない理由と、高額のタンス預金を銀行に預けることで発生するリスクについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
新札が発行されても、いきなり旧札が使えなくなるわけではない
2024年7月に新札が発行されると、いまタンス預金で持っているお札は全て「旧札」になります。ただ、実際には旧札のままで持ち続けても影響はほぼないといえるでしょう。
日本銀行は現行の紙幣の前にも旧紙幣を何種類も発行していますが、かつての聖徳太子の1万円札も板垣退助の100円札も、今も利用しようと思えば利用できます。
ただ、新札が増えていくなかで自動販売機やコンビニ・スーパーなどで導入されている自動釣銭機などで旧札が利用できないシーンが増えることも予想できるでしょう。徐々に新札に変更することは必要かもしれません。とはいえ、不安に駆られて急に全額を銀行に持ち込んで預金したり、新札への両替を依頼したりする必要はないでしょう。
いきなりタンス預金全額を預けようとすると窓口で確認される?
タンス預金の金額にもよりますが、全額をいきなり預けようとすると銀行窓口で「待った」がかかる可能性もあるので注意が必要です。
銀行では一定金額以上の入出金に関して本人確認や取引目的の説明を義務付けています。銀行から「グレーな怪しいお金かもしれない」「犯罪が発生しているかもしれない」と判断される場合もあるため注意が必要です。
自分で貯めたお金と証明できないと、税務署から納税の通知が届く可能性も
一度にお金を預けた場合、金額によっては税務署から連絡がくる可能性もあります。税務署から「誰かから贈与された金額を貯金した」と判断された場合、金額が大きいと贈与税の対象になる可能性もあります。贈与額は1年で110万円を超えると課税対象になります。また相続財産だと疑われることもあるかもしれません。
自分で貯めたお金であることを客観的に証明できれば良いのですが、できない場合はトラブルになりかねないため注意が必要です。
「旧札のまま残すのが嫌だが、自分のお金なのに疑われるのも嫌だ」という場合、1年間の預け入れ額110万円以下にすることをおすすめします。万が一疑われたとしても1年間で110万円以下なら課税されないため、不安であれば数年に分けて預け入れてはいかがでしょうか。
まとめ
新札が発行されたとしても旧札は今まで通り店頭で利用できるので、いきなりタンス預金を銀行に持ち込んで預金する必要はありません。むしろ、いきなりタンス預金の全額を銀行に持ち込むことで犯罪を疑われたり、税務署から贈与税や相続税の課税対象かと疑われたりするリスクがあります。
新札が発行された後でも慌てず、少しずつ新札に切り替えていくことをおすすめします。
出典
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー