更新日: 2024.07.09 その他暮らし
キャンプの頻度が多いことと倉庫の場所をとるので、テントは車に積みっぱなし。もしかして”燃費”に影響してますか?
本記事では、車に荷物を積んだままにしている場合の燃費への影響と、燃費をよくするためのポイントについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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テントの重さは燃費に影響する?
一般財団法人省エネルギーセンターが行った「積載重量増加による燃料消費量の悪化状況」による実験では、それぞれの積載重量での燃費悪化率は表1の通りです。
表1
110キログラム増加 | 270キログラム増加 | |
---|---|---|
市街地 | 3.4% | 8.3% |
郊外 | 5.4% | 10.6% |
高速道路 | 3.3% | 6.2% |
※一般財団法人省エネルギーセンター「4 運転操作以外のエコドライブ」を基に筆者作成
表1を基に、事例について考えます。あるメーカーのテントは、2〜3人用で重さが5.9キログラムでした。表1を見ると、110キログラム増えた場合、燃費は3.3%から5.4%の変動です。これより、その5%ほどであるテントのみでは燃費にはそれほど影響を及ぼさないと推測されます。
では重量物を載せて運転をした場合、具体的にどのくらい燃費や燃料代に差が出るのか計算してみます。国土交通省の「自動車燃費一覧(令和5年3月)」によれば、令和3年時の燃費平均値は24.6キロメートル/リットルです。
もし110キログラムの重量物を載せた場合は、燃費は以下のようになります。キャンプというと、郊外に行くことも想定し、郊外で計算します。
・郊外の場合 約23.3キロメートル/リットル
そして、毎週末キャンプに行くと想定し、往復で走行距離100キロメートル走ることとします。その場合には、月にして400キロメートル分の給油が必要です。上記の燃費で考えると、燃料代は下記のようになります。
ガソリンの消費量を「走行距離÷燃費」、ガソリン代は「消費ガソリン量×ガソリン単価(1リットルあたり)」で計算します。なお、ガソリン単価は経済産業省資源エネルギー庁の調査から約175円とします。
●重量物を載せていない場合:約2800円
●110キログラムの重量物を載せている場合:約2975円
以上より、110キログラムの場合でもあまり差がないことが分かります。
また、実際にはテントのみでなくほかの車載物を載せていることもあるでしょう。テントのみでは大きな影響を及ぼさなくても、不要な荷物を積みっぱなしにしていないか常に確認することが大切です。
燃費をよくするためのポイント
環境省の「デコ活」のサイトによれば、エコドライブを心がけることで10%の燃費向上を期待できるそうです。燃費が10%向上するということは、ガソリン代で考えると10%の金額が浮くことでもあります。
具体的なエコドライブのポイントは、以下の通りです。
●自分の車の燃費を把握しておく
●車を発進させるときには、穏やかにアクセルを踏み発進する
●車間距離を適切に保ち、加速・減速の少ない運転を心がける
●減速時には早めにアクセルを離す
●エアコンスイッチのオン・オフはこまめに確認、冷房は冷やしすぎない
●不要なアイドリングを避ける
●行き先や道をあらかじめ十分に確認し、運転時間を最小限にする
●タイヤの空気圧、エンジンオイル、フィルタは定期的に点検する
●使わない荷物は下ろす
●ほかの車の迷惑になるような駐車を避ける
これらをそれぞれ実施したり組み合わせたりすることで、燃費の向上が期待できます。特に、本事例に関連が深いのは「使わない荷物を下ろす」ことでしょう。車の燃費は空気抵抗にも左右されるので、スキーキャリアなど車の外に積む場合も注意が必要です。
荷物の積みっぱなしは燃費を悪くするため、荷物はできる限り下ろしておきましょう
もし5.9キログラムほどのテントを車に積んでいる場合には、大きな燃費の悪化には繋がらないと考えられます。しかし、テントのほかにも積載物がある場合には、燃費への影響も懸念されます。車の燃費が気になる場合には、常に車に不要な荷物を積んでいないか確認しましょう。
さらに、運転の際にアクセルの踏み方に気をつけたり、運転時間を最小限にしたりすることで燃費を向上させられる可能性があります。ガソリン代の節約や地球環境への負荷を減らすためにも、日頃から燃費を向上させる運転を意識しましょう。
出典
一般財団法人省エネルギーセンター 4.運転操作以外のエコドライブ
国土交通省 自動車燃費一覧(令和5年3月)
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査
環境省 デコ活 エコドライブが生み出す4つのいいこと 燃費
環境省 デコ活 エコドライブ10のすすめ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー