更新日: 2024.07.09 その他暮らし

家賃2ヶ月分の礼金に驚き!? 貸主にお礼でお金を支払うメリットは借り主にはあるのでしょうか?

家賃2ヶ月分の礼金に驚き!? 貸主にお礼でお金を支払うメリットは借り主にはあるのでしょうか?
ある親子から、賃貸物件を借りるときのお金について相談を受けたので紹介します。具体的には、新社会人として生活を始める子どものために賃貸物件を探しており、そのなかで気に入った物件をみつけたものの、初期費用として2ヶ月分の礼金がかかるというものです。この親子は賃貸物件を借りるのが初めてなので、これをみて驚いたそうです。
 
今回は、賃貸物件の礼金と初期費用について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

礼金とは?2ヶ月分は一般的?

今回、相談を受けた内容は以下の通りです。

●礼金が2ヶ月分は一般的か?
●礼金を払うメリットはあるか?

これらを踏まえ、礼金について説明します。

礼金

礼金とは、部屋を貸してくれる大家さんへの感謝を表すために支払うお金で、敷金と異なり返金されません。目安は家賃1ヶ月の物件が多いようですが、なかには2ヶ月の物件もあったようです。
 
一説では、かつて慢性的に住宅不足だった時代があり、それでも部屋を貸してくれた大家さんへのお礼として、または新生活を始める子どもの面倒をみてもらう意味で支払われ、その名残といわれています。
 
しかし近年は、住宅事情の変化で礼金を求められない物件も多くなっており、契約期間中に滞納があった場合の家賃債務や、部屋を損傷させてしまった場合などの修理費の担保に充てられる敷金とともに、いずれも入居の際に0円になる物件が増えており、今回相談を受けた礼金2ヶ月は最近の傾向をみると、確かに大きい金額といえるかもしれません。
 

礼金を支払うメリット・デメリットは?

礼金を払うメリットですが、率直にメリットになるものはないといえます。強いて挙げるのであれば、敷金・礼金なしの物件では家賃滞納時の対応が厳しくなることがあるといわれています。
 
その点では安心費用になるかもしれませんが、そもそも家賃滞納自体がよいことでありません。むしろ礼金の支払いがないことで、初期費用が抑えられるメリットが大きいといえるでしょう。
 
ただし、礼金と敷金を払っていたとしても室内の汚れや損傷が大きい場合は、クリーニングや修繕などの原状回復費用が預けたお金を上回ってしまい、差額を請求されるケースがあるので注意しましょう。
 

礼金と初期費用

前述のように礼金と敷金はともに0円の物件が増えており、特に礼金は支払うメリットが見受けられないものです。今回の相談ではその点を伝えたうえで、以下の点をアドバイスしています。
 

初期費用を抑えるために他の物件も検討する

初期費用を抑えることは、非常に重要です。そのため、気に入った物件の近くに似たような物件を探すことをアドバイスしています。入居の初期費用は可能なかぎり抑えて、家具・家電の購入にお金を回したほうが、新生活を快適に過ごせます。
 

礼金の引き下げを交渉する

どうしてもその物件への入居を検討するのであれば、仲介業者に相談して礼金の引き下げを交渉しましょう。礼金はお礼の意味合いが非常に強いので、交渉次第で引き下げが期待できます。
 

礼金は可能なかぎり抑えて新生活をスタートしよう!

今回の相談では、アドバイスを参考に他の物件を検討する方向になりました。礼金の引き下げ交渉も考えたのですが、早く物件を決めたかったことと初期費用を抑えて他に費用を回すことを優先したためです。
 
初期費用、特に礼金に関しては可能なかぎり抑えたほうがメリットは大きいので、物件探しにおいて今回のケースを参考にしてみてはいかがでしょうか。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集