夏休みに海外へ行く同僚が多いです。わが家は家計に余裕がなく近場に日帰り旅行のみ。なぜみんな旅行にそんなにお金を使えるのでしょうか?
配信日: 2024.07.15
Aさんは40代で年収400万円、妻も会社員で年収300万円、子どもが2人います。Aさんは家計に余裕がないため、家族で近場に日帰り旅行の予定ですが、自分は貯蓄が下手なのかと落ち込んでいる様子。
そこで、レジャー費の平均を見ながら、家計におけるレジャーについて考えてみましょう。
執筆者:篠原まなみ(しのはら まなみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士、管理業務主任者、第一種証券外務員、内部管理責任者、行政書士
外資系証券会社、銀行で20年以上勤務。現在は、日本人、外国人を対象とした起業家支援。
自身の親の介護、相続の経験を生かして分かりやすくアドバイスをしていきたいと思っています。
日本人出国者数
2020年に始まり、一時期はパニックになった新型コロナ感染症も、2023年の5月には、感染症法上の分類が5類に引き下げられ現在は落ち着いています。
2023年の訪日外客数は、2506万6350人でコロナ前の2019年の8割近くまで回復をしました。2022年と比べると2100万人以上増加したことになります。これには円安が大きく影響しています。
一方、2023年の年間の日本人出国者数は962万4158人で、2022年からは約3.5倍に増加しましたが、2019年の47.9%で半数に届きませんでした※1。まだまだ物価高、円安は続きますが、コロナ禍で海外旅行を我慢していた人たちも含めて、今後少しずつ海外旅行に行く人が増えていくでしょう。
レジャー費の平均
2023年の観光・レクリエーションとしての旅行平均回数、旅行単価、平均泊数は以下の表のとおりです。旅行先にもよりますが、海外旅行は、平均すると1回の1人当たりの旅行支出(旅行単価)は32万917円です。単純計算するとAさんのように家族4人だと128万3668円になります。
旅行の費用を安く抑えるには
それでは、旅行の費用をなるべく安く抑えるにはどうしたらよいのでしょうか。
1.早めにプランをたてる
早期に予約をすることで早割プランなどの利用することができるかもしれません。
2.シーズンをずらす
学校に通っている子どもがいると難しいかもしれませんが、ホテルや航空会社、旅行会社はゴールデンウイーク、夏休み、年末年始は値段を高く設定します。なるべくこの時期を避けましょう。また、冬にイギリスなど寒い時に寒い場所に行く場合も値段が安くなります。
3. 旅行会社の割安キャンペーンを利用する
オフシーズンの時期に旅行会社は、キャンペーンをする場合があります。
4.航空会社を比較する
航空会社にこだわりがないのであれば、格安航空会社など安い航空会社を選ぶことも一案です。ただし、安い航空会社は乗継便が多く出発から到着まで時間がかかることや、深夜に到着するなど不便なことがあるので注意しましょう。
5. 日ごろから航空会社と提携しているクレジットカードで買い物をするなどしてマイレージを貯めることで、飛行機の搭乗費用が無料になったり、座席をアップグレードしたりできます。また、商品や電子マネーと交換もできます。
6. ホテルをネットで探す
旅行会社に頼むと選択肢があまりないケースがあり、さらに手数料をとられますが、ネットで探せば割安なホテルを探すことができるかもしれません。口コミがあれば、それを読むとどのようなホテルかだいたい分かります(海外旅行の場合は、基本どこの国でも英語で予約できます)。
7. 航空会社などの株主なら株主優待を使う
国内旅行に関してですが、航空会社やJR等の株主になれば、株主優待券の割引を利用することができるケースがあります。
まとめ
子育ての時期は、住宅ローン、子どもの教育費用、車の維持費など何かとお金がかかり、レジャー費を貯金する余裕がないかもしれませんが、毎年かかる費用の中にレジャー費を組み込んでおきましょう。そして毎月の収入の一部を旅行費として分けて貯金するといいかもしれませんね。
旅行という目的があると、日々の生活にメリハリができます。早め早めに計画を立てることで、なるべく旅行費用を安く抑えるようにしましょう。
出典
(※1)JNTO 日本の観光統計データ/訪日外客数の推移
(※2)e-Stat 旅行・観光消費動向調査
執筆者:篠原まなみ
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士、管理業務主任者、第一種証券外務員、内部管理責任者、行政書士