免許を取るなら「MT」が安心? AT限定の方が取得費用は“1万5000円”安く運転も簡単そうですが、親が「念のためMTを取れ」と言うので悩んでいます…
配信日: 2024.07.23
一方で、「将来的にさまざまな車を運転できるように」とMT免許を勧められることもあるでしょう。本記事ではMT免許とAT限定免許の取得費用や、それぞれのメリットについて解説します。
執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
MTとATの違いとは?
MT(マニュアルトランスミッション)は、クラッチペダルとシフトレバーを使って手動でギアを切り替える方式です。細やかな調整が必要であり、一定の運転技術が必要といえます。しかし運転好きな人にとっては楽しさを感じられるかもしれません。
AT(オートマチックトランスミッション)では車が自動的にギアを切り替えるため、運転者がギアチェンジをする必要がありません。操作が簡単であるため、初心者でも比較的運転しやすいといえます。
MT免許とAT限定免許の取得割合と費用
MT免許とAT限定免許では、AT限定免許の取得者の方が圧倒的に多い傾向にあります。警察庁交通局の「運転免許統計 令和5年版」によると2023年、第一種普通免許合格者のうち、約68%がAT限定免許を取得しています。
この背景として、AT車の普及と運転の簡単さが挙げられるでしょう。教習時間や費用の面でもAT限定免許の方がより手軽に免許を取得できます。
取得費用は、自動車教習所や受講コースによって異なりますが、AT限定免許の取得費用はMT免許よりも1万5000円程度安くなります。またAT限定免許は教習時間も短く済むため、早めに免許を取得したい人に選ばれやすいでしょう。
MT免許を取得するかどうかの判断材料
MT免許を取得するかどうか悩む場合、次のポイントを考慮して決めると良いでしょう。
将来乗りたい車は何か
スポーツカーや、バスやトラックなどの大型車、また古い型式でMTを取り入れている車が多くあります。趣味や仕事の関係で、将来MT車を運転する可能性がある場合は、MT免許を取得しておく方が良いかもしれません。
運転そのものを楽しみたいか
MT車は自分でギアチェンジをする手間がありますが、車の運転そのものを楽しみたい人にとって魅力的なものでしょう。ギアチェンジの際の手ごたえやエンジン音を感じながら運転することで、車との一体感を味わうことができます。将来MT車を運転する可能性が低くても、教習中にMT車を運転することで運転技術も磨かれるでしょう。
ライフスタイルに合った免許を選ぼう
MT免許とAT限定免許のどちらを選ぶかは、生活スタイルや将来の計画によって異なります。スポーツカーを楽しみたい、大型車の運転をする仕事をする予定があるといった場合は、将来に備えてMT免許を取得しておいても良いかもしれません。
一方で買い物や通勤など、日常生活に自動車を利用する程度であればAT限定免許で十分です。特に大きな理由やこだわりがなければ、まずはお金も時間も節約できるAT限定免許を取得するのが無難といえます。
将来、仕事の都合などでMT車の運転が必要になったとしても、審査を受ければ「AT限定解除」となり、MT車を運転できるようになります。費用はかかりますが、必要になってからMT免許を取得することで運転技術に自信をもって運転できるでしょう。
出典
警察庁交通局運転免許課 運転免許統計 令和5年版
執筆者:山田麻耶
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