【謎のボタン】車のエアコンをつけるときに「A/Cボタン」をオンにすると「燃費が悪くなる」と聞きました。ずっとオフでもよいのでしょうか?
配信日: 2024.07.24
冷房を使用しているとき、暖房を使用しているときなど、それぞれのシーンで適切な使い方を知り、上手く活用しながら燃費問題も解決しましょう。
この記事では、車の冷暖房におけるA/Cボタンの使い方や、燃費への影響を解説します。ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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A/Cボタンの役割
A/Cボタンはいわゆるエアコンのオン/オフボタンです。家庭用のエアコンとは違い、車のA/Cボタンは冷房と除湿の機能のみを備えています。オンにするとエアコンのコンプレッサーという機能を稼働させ、車内の冷却と除湿が行えます。
空調をつけていても、A/Cボタンがオンになっていなければ冷風が出てこず、除湿もできないようなので注意が必要です。暖房機能の場合は、エンジンの熱で空気を暖めるため、A/Cボタンがオフのままでも車内が暖かくなります。
夏場にエアコンをつけたときに、なかなか冷風が出てこず車内の温度が下がらない場合には、A/Cボタンがオフになっている可能性があります。
A/Cボタンを使用するタイミング
夏にA/Cボタンを使用するタイミングはおもに以下の2通りです。
・車内を冷やしたいとき
・窓ガラスの曇りを取りたいとき
車内の空気を冷やしたいときは、コンプレッサーを稼働させて冷風を作る必要があるのでA/Cボタンをオンにしましょう。逆に、車内を暖めたいときはコンプレッサーを使わなくてもエンジン熱を利用して暖められるため、A/Cボタンをオンにする必要はありません。
また、車内の窓ガラスが曇るのは車内と車外の温度差に原因があります。特に冬場は、車内の温度が高いのに対して車外の外気が冷たいため、結露ができやすくなります。その場合は、A/Cボタンをオンにして温度差を少なくすることで、窓ガラスの曇りが取れるといわれています。
燃費への影響
A/Cボタンをオンにしたままだと、コンプレッサーが稼働し続けた状態となり、12%程度燃費が悪化してしまいます。そのため、不要な場合には基本的にA/Cボタンをオフにしておきましょう。
資源エネルギー庁の石油製品価格調査を参考に、ガソリン価格を176.2円/リットル、燃費20キロメートル/リットルの車を仮定し、100キロメートル走った場合のガソリン代を計算します。
なお、ガソリン代=ガソリン単価(円/リットル)×走行距離(キロメートル)÷燃費(キロメートル/リットル)の計算式に当てはめて計算します。
この場合のガソリン代は881円です。仮にA/Cボタンを常にオンにしていた場合に燃費が12%下がると仮定して計算するとガソリン代は1001円となり、その差額は120円です。ガソリン代節約のためにも、車内の状況を見極めて上手く活用することをおすすめします。
A/Cボタンは車内を冷やしたいときにはオン、暖めたいときにはオフにするのがおすすめ
車のエアコンを上手に使いこなすには、A/Cボタンの効果を知っておく必要があります。燃費よくA/Cボタンを使うためにも、不必要なときはオフにすることを心掛けましょう。
A/Cボタンがオンになっている状態は、コンプレッサーが稼働しているため通常よりも12%程度燃費が悪くなるというデータもあります。
快適に車に乗るためにも、車内を冷やしたい場合や窓ガラスの曇りを取りたい場合にはつけておく必要がありますが、それ以外の場合はオフにしておきましょう。車内の状況を見極めながら上手に活用し、快適に燃費問題を改善することをおすすめします。
出典
一般社団法人 日本自動車工業会 エコドライブ10のすすめ
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー