更新日: 2024.07.26 家具・片付け

片づけの美学172 子どもあり|共働き家庭のリビング・キッチンのまわし方

片づけの美学172 子どもあり|共働き家庭のリビング・キッチンのまわし方
子育て中でも共働きのご家庭が当たり前になってきました。一般的に子どもの人数が増えるほど、家事・育児の手間は増えていきます。1人のために何かをすると、他の子を待たせることになり、バランスがとても難しいと感じている方も多いでしょう。
 
今回は子どもがいるご家庭を想定して、共働き家庭のリビング・キッチンのムダのないまわし方を整理収納の観点で考えていきましょう。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

共働き家庭のキッチン|手を増やす

子どもが多い家庭の場合、用意してあげる料理・配膳などの手間が増えます。この事実は変えようがありません。ただ、恵まれているのは、小さくても多くの手があることです。
 
大人だけでなく、子どもにもキッチン仕事をどんどん担ってもらいましょう。子どもの年齢によってできることは違ってきますが、ちょっと危なっかしいことでも失敗を恐れず任せてみると、大人の肩の荷が下りることもしばしばあります。
 
例えば、カトラリーを並べる作業は未就学児でもできます。落としても、洗えばいいだけのことです。配膳は小学生であればお願いできます。お皿の持ち方、運び方を教えておけば落としたり・こぼしたりが減ります。
 
食べた食器をキッチンに運んでもらうのも、とても助かります。「食器の1つや2つがダメになっても、楽をとりたい」という気持ちでお願いしてみましょう。
 
<収納位置|子どものキッチン仕事>
子どもに食事の準備を手伝ってもらうためには、モノの置き場所や高さがとても大切です。
 
まずは、調理をする大人の動線から子どもを守ります。火を使うし、包丁もあり、危険がいっぱいです。キッチンの入口付近でお手伝いをしてもらうのがベストでしょう。可能であれば、カトラリー入れや食器類をキッチン入口付近、かつ子どもの目線で取り出しやすい位置に収納しましょう。
 
収納場所の移動が難しい場合は、食卓まで大人が運び、配膳だけを手伝ってもらうのも手です。また、食事以外でも水分補給の時、子どもが自分で取り出せる高さにコップを収納しておくのもポイント。「ママー、お茶がほしい」と言われないだけでも、楽になりますよ。
 

共働き家庭のダイニング|モノの移動先

子どもがいると、ダイニングテーブルはおもちゃや文具や、作ったモノなど、なんだかんだと乗っかりがちではないでしょうか。そのごちゃごちゃのダイニングテーブルを食事仕様に変えるのも、ため息の出る作業だと思います。
 
卓上のモノをごっそり移動できる、一時置きのスペースを用意して対策を立てましょう。一時置きに移動させるのも、子どもにお願いできる作業です。ただ、一時置きにどんどんモノを貯めるだけではパンクします。食事が終わったらテーブルに戻し、仕分けをする習慣が大切です。
 

共働き家庭のリビング|子どもスペースの管理

大人はキッチンや水回りで忙しく働き、子どもはリビングでのんびりゲームなんて光景が日常かもしれません。子どもが楽しく過ごすのはよいとして、肝心なのは寝る前の片づけではないでしょうか。遊んだ後のリビングの片づけを寝る前のお仕事としてお任せしたいですね。
 
そのためにも、片づけ方法は子ども自身に決めてもらうのがよいと思います。どの場所に何を入れるかを自分自身で決めることで、「どこに片づけたらいいかわからない」という言い訳を封じ込めましょう。責任感が生まれて、自発的に片づけをする子になってくれる可能性だってあります。
 

子どもも家族の担い手として

共働き家庭の大人だけが頑張ってリビング・キッチンをまわすと、疲れやイライラを感じるという方も多いでしょう。子どもに少し担ってもらうことは、「協力」という力強い武器を手に入れたも同然です。
 
「みんなで頑張っている」という気持ちは前向きになれます。子どもによってはお礼やごほうびが必要なこともあると思います。お子さんの年齢や様子を見て提案してみてくださいね。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表

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