更新日: 2024.07.27 子育て

ママ友が家族で「保育園留学」したそうです。保育園留学ってなんですか?

ママ友が家族で「保育園留学」したそうです。保育園留学ってなんですか?
子どもの預け先がない、いわゆる待機児童は減少傾向にあるものの、まだ課題を抱えている自治体もあります。また、「体操教室がある」「お勉強の時間をたくさん設けている」「自由にのびのびと活動する時間が多い」など、いまは保育園によってもさまざまな特色があり、利用者が保育園を選ぶ時代でもあります。
 
いま、「保育園留学」という仕組みに自治体が参入し、令和の子育てに新たな風を吹き込んでいます。本稿では、保育所制度とはなにか基本を見るとともに、「保育園留学」についてご紹介します。
篠原まなみ

執筆者:篠原まなみ(しのはら まなみ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士、管理業務主任者、第一種証券外務員、内部管理責任者、行政書士

外資系証券会社、銀行で20年以上勤務。現在は、日本人、外国人を対象とした起業家支援。
自身の親の介護、相続の経験を生かして分かりやすくアドバイスをしていきたいと思っています。

待機児童の現状

2016年に、「保育園落ちた日本死ね」が新語・流行語大賞に選ばれたこともあるぐらい待機児童は大きな社会問題でしたが、2023年4月時点では待機児童は、全国で2600人余りと調査開始以来連続で最も少なくなりました(待機児童がピークであった2017年から比べると約10分の1)。
 
待機児童の減少については、保育の受け皿の拡大や、就学前の子どもの数が想定以上に減少し、申込者数が見込みを下回ったことなどが要因だとしています。
 
その一方で、特定の地域で申し込みが集中するなどの保育需要の偏り、保育士を確保できなかったことによる利用定員の減少などにより待機児童が増加した地域や、数年にわたり一定数の待機児童が生じている地域もあります。
 
こども家庭庁は、自治体と連携しながら受け皿の確保に向けた支援などを続けるほか、今後は、保育所や保育士のもつノウハウを活用した子育て支援の取り組みを地域の中で行うなど、保育所などの多機能化も進めていくとしています※1。
 

保育所制度

就学前の子どもたちが通う日本の保育施設には、さまざまな種類があります。代表的な幼稚園、保育所、認定こども園、地域型保育には下表のような特徴があります。
 


 
ところで、保育施設の利用を希望する場合には、住所地の市町村から利用のための認定を受ける必要があります。認定区分は3つの種類に分かれており、利用できる施設が変わってきます。
 

 

保育園留学とは

「保育園留学」ということばを聞いたことがありますか?
 
千葉県内初の取り組みとして、君津市では株式会社キッチハイクと提携して、2023年12月から保育園留学を開始しました。保育園留学とは、家族で地域に1~2週間滞在し、子どもは現地の保育園に通いながら自然にふれあい、保護者は、平日はリモートワーク、休日は家族で観光旅行を楽しむという理念のもとで運営されています。
 
千葉市君津市以外の自治体でも保育園留学を受け入れているところが多数あり、保護者は、子どもの年齢、留学先、滞在期間、費用、プランを見て自由に選択できます※2。
 

まとめ

以前は、子どもを預けたくても預けられないということがありました。今も課題が残っている地域はあるものの、全国的にはだいぶ緩和されてきており、利用者が、保育施設を選ぶ時代になりつつあるといえるかもしれません。
 
(※1)こども家庭庁 令和5年4月の待機児童数調査のポイント
(※2)株式会社キッチハイク 保育園留学
 

出典

こども家庭庁 よくわかる「子ども・子育て支援新制度」
君津市 子育て支援サイト 県内初 かずさあけぼの保育園で「保育園留学」を始めます!
 
執筆者:篠原まなみ
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士、管理業務主任者、第一種証券外務員、内部管理責任者、行政書士

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