更新日: 2024.07.28 子育て
子どもが塾に通いたいと言っていますが、高いので悩んでいます。ママ友に相談したら自治体が負担してくれると教えてくれました。うちも利用できますか?
本記事では、塾代・習い事代の実態を紹介するとともに、助成制度の概要や対象者など、利用前に知っておきたい基本的な事項をまとめました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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子どもの塾・習い事費用の現状は?
文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」の結果によると、学校種別ごとの子ども1人当たりの年間学習塾費は図表1のとおりです。
【図表1】
学校種別 | 公立 | 私立 |
---|---|---|
幼稚園 | 1万1621円 | 1万7636円 |
小学校 | 8万1158円 | 27万3629円 |
中学校 | 25万196円 | 17万5435円 |
高校 | 12万397円 | 17万1149円 |
文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」より筆者作成
また、総務省「2023年 小売物価統計調査(動向編)」の結果によると、東京都区部の水泳(小学生)、音楽教室(小学生)、書道教室(小学生)、体育教室(児童コース)の月謝の平均は、それぞれ図表2のとおりです。
【図表2】
習い事種別 | 月謝 |
---|---|
水泳 | 8933円 |
音楽教室 | 8231円 |
書道教室 | 4753円 |
体育教室 | 8388円 |
総務省「2023年 小売物価統計調査(動向編)」より筆者作成
学習塾に年間1~25万円、習い事に年間6~10万円以上かかると、場合によっては年間30万円以上の支出を覚悟しなければならない計算になります。また、これらはあくまでも平均データであり、習い事などの種類などによっては、さらに多くの費用が発生することもあるのです。
子どもが複数いる家庭で、子どもの人数分の支出を見込まなければならない場合、その負担は大きなものだと言えるでしょう。
塾・習い事費用の支援制度を設けている自治体がある!
塾や習い事の費用の負担が厳しい場合に確認したいのが、住んでいる自治体に塾代・習い事代の助成事業が設けられていないかどうかです。
塾代・習い事代の助成事業とは、文字どおり塾や習い事にかかる費用に対して、一定額が助成金として支給される制度です。例えば、市区町村が実施している次のような事業があります(令和6年度時点)。
・小学5年生~中学3年生が対象
・学習塾(オンライン含む)や家庭教師、文化・スポーツ教室など
・月額1万円を上限に教室等へ利用額を支払い
・所得制限等なし
・小学5年生~中学3年生が対象
・事業に登録した文化教室、スポーツ教室、学習塾など
・年額12万円分のクーポン配布
・所得制限等あり
・小学5~6年生が対象
・市の登録事業者が運営する学習塾、家庭教師、スポーツ活動、文化活動など
・最大年間12万円のクーポン配布
・所得制限等あり
制度の有無や対象者が自治体によって異なるため、居住地の自治体に確認してみましょう。また、自治体が主体の公的な事業のほかに、各社会福祉協議会など民間の公益団体が主催する事業もあります。
支援の対象や内容は自治体ごとにさまざま
塾代や習い事代の助成制度に所得制限が設けられているかどうかは、制度によってさまざまです。例えば、大阪市では令和6年10月利用分から所得制限を撤廃し、対象となる子どもの範囲を拡大しました。
一方で「児童扶養手当を受給している世帯」「生活保護受給世帯」などの制限を設けている場合もあるため、申し込む前に要項をよく確認しましょう。
また、対象となる子どもの学年や、助成金の支給方法(教室等へ支給、クーポン、貸し付け)なども、制度ごとに異なります。利用条件に合うかどうか、事前にチェックする必要があります。
補助金を活用して子どもの体験や学びを充実させよう
子どもの塾代や習い事の費用は決して安くなく、家計にとっては大きな負担です。子どもの希望する習い事をさせてあげたいけれど、経済的に厳しいという家庭にとって、助成金の存在は大きな助けになるでしょう。
助成金の制度ごとに利用条件が異なるため、条件に合う制度を上手に活用して、子どもの体験や学びの充実に役立てましょう。
出典
総務省 小売物価統計調査年報 2023年
文部科学省 結果の概要-令和3年度子供の学習費調査
大阪市 大阪市習い事・塾代助成事業
福岡市 福岡市子ども習い事応援事業
千葉市 学習塾や習い事に通うためのクーポンを助成します!(令和6年度)
東京都福祉局 受験生チャレンジ支援貸付事業
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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