サンダル運転で反則金「6000円」の支払いに!? 暑い季節は“サンダル”で運転している人も多いと思うのですが、何がいけないのでしょうか?
配信日: 2024.08.08
しかし、実はこの行為が違反行為に当たり反則金を徴収されることがあるのです。本記事では、サンダルでの運転の危険性や法律との関係について解説します。
執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
サンダルでの運転は何が問題なの?
まずはサンダルで運転することについて、具体的な問題点について確認しましょう。
サンダルは一般的な靴とは異なり、かかとがなく足をしっかりと固定できません。そのため足元のペダル操作が不安定になりやすい傾向にあります。急なペダル操作が必要な場面などで、ペダルから足が滑ったり思いどおりに力を加えられなかったりするリスクが高まります。
サンダルでの運転は法律違反なの?
道路交通法では、サンダルを履いて運転する行為そのものが明確に禁止されているわけではありません。かといってサンダルでの運転が必ずしも許されるわけではないことに注意しましょう。
道路交通法第70条には「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と定められています。
つまり安全に運転することが義務付けられており、サンダルでの運転は「安全運転の義務」に違反している可能性があります。
サンダルの運転を明確に禁止している自治体も
各都道府県の公安委員会では独自の「道路交通法施行細則」を定めており、そこでサンダルなど運転に支障をきたす履物での運転が明確に禁止されている場合もあります。例えば、次のような規則があります。
東京都:木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物を履いて車両等(軽車両を除く)を運転しないこと
大阪府:げた又は運転を誤るおそれのあるスリッパ等を履いて、車両(軽車両を除く)を運転しないこと
このように、都道府県によっては安全な運転を妨げるものを履いての運転を禁止しており、これらは「公安委員会遵守事項違反」に当たります。サンダルの他、げたやスリッパ、ハイヒール、厚底の靴などにも注意しましょう。
具体的な罰則は?
サンダルの運転で実際にどのような罰則が科されるかは、適用される法律や車種によって異なりますが、一般的には点数の減点や反則金の徴収が行われます。普通車(軽自動車を含む)の場合、罰則は次のとおりです。
「安全運転義務違反」の場合:違反点数2点、反則金9000円
「公安委員会遵守事項違反」の場合:違反点数0点、反則金6000円
また交通事故を起こした場合、サンダルが原因でペダル操作が不適切だと認められれば、過失割合が増える可能性もあります。
サンダルでの運転は避け、安全運転を心掛けよう
サンダルでの運転はペダル操作が不安定になり、思わぬ事故を招く可能性があります。はっきりと法律で禁止されているわけではありませんが、安全運転の妨げとなるため点数の減点や反則金の徴収の対象となります。
運転の際はスニーカーなど安定しやすいものを履き、安全運転を心掛けましょう。
出典
e-Gov法令検索 道路交通法
東京都 東京都道路交通規則
大阪府 大阪府道路交通規制
執筆者:山田麻耶
FP2級