更新日: 2024.08.15 その他暮らし
電車の乗車中に事故が発生し、急に「運休」してしまいました。元の駅に戻れば運賃は「返金」されますか?
その場合、支払った運賃が返金されるのか不安になる人もいるでしょう。この記事では、こうした状況下での運賃の返金について調べてみました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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運休になって元の駅に戻ると運賃はどうなる?
急に列車が運休になった場合、通常、鉄道会社は駅や車内アナウンス、公式ウェブサイトやSNSなどで運休の情報を提供します。さらに、バスやほかの鉄道による代替手段を案内することもあります。
列車の運休は、乗客にとって「目的地に到着できなくなる」という不便を強いるものであり、原則として運賃の返金を求めることが可能です。
運休が発生し元の駅に戻った場合、駅の窓口で返金手続きを行うことが一般的です。窓口での手続きは、乗車券またはICカードなどの証拠を窓口で提示して、列車の運休により目的地に到達できなかった旨を説明します。
元の駅(出発駅)へは無料で戻れ、運賃・料金は手数料なしで全額払い戻しされます。もし途中下車をした場合は、途中下車した駅から乗車券に書かれた駅(目的の駅)までの運賃が払い戻しとなります。
JRおでかけネットによれば、JRの場合、元の駅に戻る以外の方法を選択した場合は、以下の対応となります。
・ほかの方法で目的地に行く場合
違う方法で目的地に行き、運賃が元の乗車券の運賃よりも安くなる場合、差額は払い戻されます(高くなる場合、差額は徴収されない)。また、指定席を取っていた列車が運休となった場合、原則違う列車へ変更可能です。ただし、旅行会社を経由した購入など一部取り扱いが異なる場合もあります。
・不通の区間を違う方法で移動する場合
基本的には乗らない区間の運賃と、運休となった列車の特急料金などが無手数料で払い戻しされます。運休にともなう払い戻しの期限は、列車が運休になった日の次の日から数えて1年以内です。
・お得なきっぷの場合
1日乗り放題きっぷなどのお得なきっぷの場合、運休による返金対応は通常の乗車券とは異なる場合があります。多くの場合、使用開始前であれば全額返金が可能ですが、使用開始後に運休になった場合はそれぞれ対応が異なるため、発券元に問い合わせましょう。
返金の対象外となるケース
電車の遅延などの場合は、代替の交通手段を利用して目的地に到達できる可能性があるため、原則として乗車券(普通運賃)は返金の対象となりません。ただし、JR東日本によると、特急および急行列車が2時間以上遅延した場合、特急料金や急行料金の全額が払い戻しの対象です。
また、運休などではなく利用者の都合で途中下車した場合、返金を求めるのは難しいでしょう。
そのほか、定期券の利用者が運休に遭遇した場合も、基本的に返金対象とはなりません。ただし、長期間にわたる運休や大規模な運行障害の場合は、定期券の有効期間の延長などの措置が取られることもあります。
このように、列車の運休時の返金については、一定の条件が設けられていることがほとんどです。
原則、元の駅に戻った場合、運賃は返金される。ただし取り扱いが異なるケースもある
運休は乗客にとってできれば避けたい事態ですが、遭遇してしまった時に備えて、適切な対応ができるようにしておけば、影響を最小限に抑えるのに役立ちます。日頃から代替ルートや緊急時の対応策を考えておくことで、不測の事態にも冷静に対処できるようになるでしょう。
運休になると運賃は、基本的には返金されると考えてよいでしょう。ただし、状況に応じて対応が異なることもあります。もし運休に遭遇してしまったら、落ち着いて係員の指示に従いましょう。
なお、鉄道会社や状況によって、対応が異なることがあります。より詳しい情報を知りたい場合は、各鉄道会社のホームページに掲載されている払い戻しに関する詳細な規定や手続き方法を参照してください。
そのほか、駅のポスターや案内板にも運休時の対応について、具体的な情報が掲示されていることがあります。不明点があれば駅で係員に問い合わせてみましょう。
出典
西日本旅客鉄道株式会社 JRおでかけネット
東日本旅客鉄道株式会社
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー