今年の夏は「青春18きっぷ」の元を取りたい! 社会人の「夏休み5日」でどこまで行ける? 東京駅から「九州・北海道方面」へ行く場合をそれぞれ検証

配信日: 2024.08.16

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今年の夏は「青春18きっぷ」の元を取りたい! 社会人の「夏休み5日」でどこまで行ける? 東京駅から「九州・北海道方面」へ行く場合をそれぞれ検証
社会人になると、学生のときのようにゆっくりした旅行はなかなかできなくなります。青春18きっぷを使うとお得に旅行ができますが、元が取れないことも多いのではないでしょうか。
 
本記事では青春18きっぷを使って、東京から5日でどこまで行けるのか調べてみました。九州方面と北海道方面それぞれで調べていますので、旅の参考にしてください。
山根厚介

執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

青春18きっぷとは

青春18きっぷとはJRの普通車自由席が5日間乗り放題になる切符です。販売額は1万2050円のため、1日当たり2410円で乗り放題になります。
 
ただし、新幹線開通にともなって、JRから分離された道南いさりび鉄道など第三セクターによる区間は基本的に青春18きっぷが使えません。北海道新幹線や北陸新幹線の開業により、JRから分離される区間が増えているため、青春18きっぷの利用は年々複雑化しています。
 
2024年夏は7月10日から8月31日まで発売されており、利用できるのは7月20日から9月10日までです。
 

九州方面へ行くなら

東京から九州方面に行くのならどこまで行けるのでしょうか。せっかくなので、JR最南端駅の西大山駅や最西端の佐世保駅を目指してみましょう。
 

1日目

1日目は午前4時41分に東京駅を出発します。品川で東海道本線に乗り換えて、姫路からは山陽本線に。翌午前0時2分に新山口駅に到着します。
 

2日目

2日目は午前5時35分に新山口駅を出発して山陽本線、日豊本線、指宿線と乗り換えていきます。鹿児島本線を使わないのは、途中の肥薩おれんじ鉄道線が別料金になるためです。西大山駅に到着するのは午後8時25分です。そこから鹿児島へ戻って宿を取りましょう。
 

3日目

3日目は鹿児島から佐世保を目指します。午前5時28分に日豊本線で鹿児島を出発し、大分で久大本線へ乗り換え、さらに久留米で鹿児島本線、鳥栖で長崎本線へ乗り換えます。
 
江北で佐世保線に乗り換え、佐世保への到着は午後1時4分です。残った時間は佐世保を観光しましょう。
 

4日目

4日目は佐世保を午前5時45分に出発し、佐世保線、長崎本線、鹿児島本線、山陽本線、東海道本線と乗り継ぎます。限界まで攻めれば、米原に午後11時21分に着くことも可能です。
 
しかし、翌日は比較的余裕があるため、広島あたりで途中下車して若干観光もできます。広島着は午後3時35分です。
 

5日目

5日目を広島発とすると午前8時49分の列車に乗ればその日のうちに東京まで行けます。山陽本線、東海道本線を乗り継ぎ、東京へ到着するのは午後11時46分です。
 

北海道方面へ行くなら

次に北海道方面ならどこまで行けるのでしょうか。残念ながら最北端駅の稚内駅や最東端の東根室駅には5日間では行けませんが、札幌であれば可能です。
 
札幌まで行く際には、北海道新幹線を使わざるを得ないので、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」が用意されています。これがあれば北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅と木古内駅に加えて、木古内から五稜郭までの道南いさりび鉄道にも乗れます。販売額は2490円です。
 

1日目

1日目は午前4時45分に東京駅を出発、上野で高崎線に乗り換えて、上越線、信越本線と乗り換えながら新潟を目指します。新潟からは白新線、羽越本線、奥羽本線を経由して午後10時18分に青森へ到着します。
 

2日目

2日目は午前6時16分に津軽線で青森駅を出発します。津軽線は蟹田~三厩が不通のため代行バスを利用して津軽二股駅(奥津軽いまべつ駅)へ。
 
奥津軽いまべつ駅で新幹線に乗り、木古内で道南いさりび鉄道に乗り換えて五稜郭駅まで行きます。五稜郭駅への到着時間は午前10時7分です。そこから函館本線、室蘭本線、千歳線と乗り継いで午後7時45分に札幌へ到着します。
 

3日目

3日目は、札幌を午後2時30分に出発して午後9時21分に五稜郭駅に到着します。列車の接続がよくないため、札幌をこれ以上早く出発しても五稜郭駅またはその先の奥津軽いまべつ駅までしか行けません。
 
ただし、奥津軽いまべつ駅周辺には宿泊施設がないため、3日目は五稜郭駅周辺で宿泊したほうがよいでしょう。
 

4日目

4日目は午前6時56分に道南いさりび鉄道に乗り木古内まで行きます。午前9時48分発の新幹線で奥津軽いまべつ駅まで。
 
そこから「わんタク」と呼ばれる代行タクシーと津軽線経由で青森駅に午後0時58分に到着します。わんタクは事前に予約が必要なため、忘れないようにしましょう。青森からは奥羽本線、山形線、仙山線を乗り継いで午後11時6分に仙台まで行きます。
 

5日目

5日目は余裕があります。東京着をギリギリにする場合は、仙台を午後3時56分に出発します。東北本線、宇都宮線を乗り継いで上野へ。上野から山手線で東京着が午後11時33分です。
 

まとめ

九州方面への旅は5日あればJR最南端・最西端の駅まで行け、ある程度余裕があります。九州のどこかで丸一日観光することも可能です。一方で、北海道方面は道内の鉄道の乗り継ぎがいまひとつよくないこともあり、5日の日程では札幌あたりが限界です。
 
しかし、札幌では半日観光が可能ですし、復路に仙台あたりで半日観光できます。本記事を参考にすてきな旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
 

出典

東日本旅客鉄道株式会社 青春18きっぷ
北海道旅客鉄道株式会社 青春18きっぷ北海道新幹線オプション券
東日本旅客鉄道株式会社 JR津軽線(蟹田~三厩)代替交通の改善について
 
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士

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