更新日: 2024.08.18 キャッシュレス
キャッシュレス決済を推奨しても「現金レジ」に長蛇の列…!なぜみんな現金がいいの?
それにもかかわらず、現実には「現金レジ」に長蛇の列ができることもあるようです。キャッシュレス決済の利便性が高まる中で、なぜ多くの人が現金を選ぶのでしょうか。
今回は、現金派の割合とキャッシュレス決済を利用しない理由について紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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現金派の割合
株式会社モデル百貨が実施した、20代以上の男女1000人を対象にした「支払い方法の現金派とキャッシュレス派の現状に関するアンケート調査」によると、支払い方法は、現金決済派が38.9%、キャッシュレス決済派が61.1%でした。
キャッシュレス決済の普及が進む中、依然として約4割の方が現金で決済していることが分かります。これは、キャッシュレス決済が主流になりつつあるものの、現金決済の需要が根強いことを示しているのではないでしょうか。
キャッシュレス決済を利用しない理由
では、現金派の方がキャッシュレス決済を選ばない理由は何でしょうか。ここでは、一般社団法人キャッシュレス推進協議会の「消費者・事業者インサイト調査 公表版調査結果」の中から、キャッシュレス決済を利用しない理由についてみていきましょう。
興味がない
キャッシュレス決済のことを知ろうと思わない方や、新しいサービスの使い方を覚える気になれない方は、現金を使っている傾向にあります。同資料によれば、キャッシュレス決済手段の種類に関係なく、関心が持てないという方が多いようです。
必要性を感じない
周囲にキャッシュレス決済を利用している人がいない場合、流行しているとは感じられず、自分から始めてみようとは思わない方もいるようです。
また、ATMで現金を引き出したり、現金で支払ったりすることに不便や不満を感じない方、インターネットショッピングをあまり利用しない方は、キャッシュレス決済の必要性を感じていないことが分かりました。
使いすぎてしまう
キャッシュレス決済を使いすぎて困った経験がある方は、使いすぎを防ぐために財布にある現金の範囲内で買い物をしているようです。現金は、持っていないと使えないという点が分かりやすいため、あえてキャッシュレス決済を避けているということです。
キャッシュレス決済を受け入れにくい
普段の買い物で周りのお客さんがキャッシュレス決済を使っているところを見ないため、自分だけだと使いにくいと感じている場合もあります。
普段利用する店舗でキャッシュレス決済が導入されていなかったり、どの店舗で使えるか分からなかったりして、利用を避ける方もいます。また、いつも現金で支払っているお店でキャッシュレス決済を使い始めることに抵抗を感じる場合もあるようです。
家計管理が複雑になる
キャッシュレス決済を利用すると、銀行口座の残高や支出金額の管理が難しくなるため、現金を使って管理を簡単にしようとする方もいます。
財布の現金や銀行口座に加えて、利用金額や残高も気にする必要があり、この複雑さが面倒に感じることも多いようです。また、利用金額を覚えておくことを手間だと感じる方も現金を選んでいることが分かりました。
現金の方が利便性を感じる
電子マネーのオートチャージ機能を知らない方や、複数のキャッシュレス決済サービスを持ちたくない方もいました。登録に手間がかかることや、現金での支払いがより迅速であるシーンでは、現金を選ぶことも多いようです。
現金を選ぶ理由は多岐にわたる
キャッシュレス決済の普及が進む一方で、現金を使い続ける方が多い理由は、安心感があり、家計の管理がしやすく、使い勝手も良いと感じる方が多いということでした。
また、キャッシュレス決済の使いすぎによって生じる問題を避けることが、現金を選ぶ理由になっている場合もあるようです。つまり、キャッシュレス決済と現金決済それぞれのメリット・デメリットを理解し、状況に応じて使い分けることが大切といえるでしょう。
出典
株式会社モデル百貨 支払い方法の現金派とキャッシュレス派の現状に関するアンケート調査(PR TIMES)
一般社団法人キャッシュレス推進協議会 消費者・事業者インサイト調査 公表版調査結果 キャッシュレス決済を保有/利用しない原因の検証 消費者インサイト仮説検証結果(23ページ~32ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー