更新日: 2024.08.20 その他暮らし
ファミレスで「ドリンクバー」を注文して、持参した水筒に入れて持ち帰ろうとしている人を発見! 飲み放題なら、少し持ち帰るくらい問題ないのでしょうか…?
せっかくの飲み放題なので、水筒を持参すればドリンクを入れて家に持ち帰り飲むことができ、さらにお得に利用できる。こんな考えが浮かんだことがある人もいるのではないでしょうか。
「飲み放題なのだから、持ち帰るくらい問題ないのでは?」と考えることもあるかもしれませんが、この行為にはさまざまな問題が潜んでいます。本記事では、この行為の問題点について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
ドリンクバーの提供条件は店内利用のみ
常識として、ファミレスのドリンクバーは、店内での飲食で利用するものです。ドリンクバーは店側が店内で飲食する人のために提供しているサービスであり、基本的にテイクアウトできるものではありません。水筒を持参してドリンクを持ち帰ろうとする行為はルール違反となります。
店側としては、店の利用に関する管理権限があるため、このような行為を見つけて注意しても、行為がやまない場合には強制退店を命じる権利があります。違反をした側はこの命令に従わなければなりません。ドリンクバーの機械から出るドリンクだけでなく、設置されているティーバッグなどの持ち帰りも同様に違反となります。
モラルだけでなくコスト面でもドリンクの持ち帰りは認められない
モラルとしてドリンクバーのドリンクを持ち帰る行為は認められません。それ以外にも、持ち帰りを認めてしまうと、店側のコスト面での問題も出てきます。例えば、大量に持ち帰られることでドリンクの供給コストが増加し、最終的には価格の引き上げやサービスの質低下につながるかもしれません。
また、持ち帰りが横行すると、公正な利用が損なわれるため、ほかの利用者との公平性が保(たも)てなくなります。店側が持ち帰りを許諾する場合は、1回の注文における持ち帰りの量の制限や、店内利用のみの顧客との利用料金の区分などのルール整理が必要ではないでしょうか。
窃盗罪に該当する可能性もある
モラルやコスト面だけではなく、法律的な観点から判断すると、この行為は違法になる可能性があります。ドリンクバーで提供される飲み物を持参した水筒に入れて持ち帰る行為は、窃盗罪に該当する可能性があるのです。
窃盗罪は「他人の財物を不法に取得すること」を指し、ドリンクバーの飲み物も店の財物とみなされます。店側が明確に持ち帰りを禁止しているにもかかわらず、これを無視してドリンクを持ち出すことは、店側の財物を不法に取得したと見なされる可能性が高いといえます。
そのため、持ち帰り行為が発覚した場合、店側から警告を受けるだけでなく、最悪の場合は警察に通報されることもあるでしょう。窃盗罪が成立すれば、刑事罰を受ける可能性があり、罰金や懲役刑が科されることもあります。
無断でのドリンクバー持ち帰りが認められる可能性はほとんどない
解説したとおり、ファミレスのドリンクバーを店側に無断で持参した水筒に入れて持ち帰る行為は、さまざまな観点で問題行為となり、認められる可能性はほとんどありません。
店内利用に限られても、数百円で好きなだけドリンクを飲むことができるドリンクバーは、非常にありがたいものではないでしょうか。快適な利用環境を維持するためにも、正しいマナーを心掛けて利用しましょう。
出典
e-Gov法令検索 民法
e-Gov法令検索 刑法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー