更新日: 2024.09.04 その他暮らし
大学生の頃からずっと「NHK受信料」を払わずに暮らしています。NHKを「見ていない」場合は「放置」していても問題ないでしょうか?
そこで本記事では、NHKを見ていない場合にNHK受信料を支払うべきか、NHK受信料を支払わなくてよいケースも含めて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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NHK受信料とは
NHKの放送を受信できる設備を有している者は、NHKと受信契約をしなければならないと放送法第六十四条によって定められています。この受信契約に対して支払うのがNHK受信料です。つまり、NHK受信料は視聴の有無にかかわらず、受信契約に対して支払う義務があります。
いわゆる民間放送は広告収入を財源としているのに対し、NHKの主な財源は国民が負担したNHK受信料です。NHK受信料を財源にすることにより、特定のスポンサーに頼らず、財政的な自立を可能にします。特定の勢力や影響に捉われることがないため、放送の自主性を保った公平な立場での放送ができるようになるとされているのです。
NHK受信料を支払わずに放置は危険
NHKの放送を受信できる設備を有している場合、NHK受信料の支払いは義務とされています。支払うべき状況にあるにもかかわらずこれを放置する、いわゆる未払いの状態では、大きな不利益を被る可能性があります。
NHK受信料の未払いに対して、NHKが取り得る対応は以下の通りです。
・割増金の請求
・延滞利息の請求
・裁判所に訴える
NHK放送を受信できる設備を設置した月の翌々月の末日までに、NHKと受信契約を結ばない場合は受信料に加えて、受信料の2倍の割増金を支払う必要があります。
また、3期分以上の受信料を延滞している場合、1期あたり2.0%の利息を支払わなければなりません。
割増金や延滞利息を含め、支払いが滞ると督促状が届きます。督促も無視した場合、最終的に裁判所へ訴えられる可能性もあるでしょう。
つまり、NHK受信料を支払わずに未払いを続けていると、その分だけより大きな負担を強いられかねないということです。
NHK受信料を支払わなくてよいケース
NHK放送を受信できる設備を有している場合は受信契約の義務があり、NHK受信料を支払う必要があります。裏を返すと、受信機器を有していなければNHK受信料の支払い義務はありません。
NHK放送が受信できる設備は以下の通りです。
・ワンセグ対応のスマートフォン
・ワンセグ対応のパソコン
・ワンセグ対応のカーナビ
・テレビ
若者世代を中心にテレビを持たない家庭も増えているようですが、NHK放送を受信できる設備はテレビだけではありません。スマートフォンやパソコンなど、ワンセグに対応している機器を所持していれば、NHK放送を受信できる設備と判断されます。
現代社会において、何かしらの受信設備を持っていることが多いと考えられますが、仮に一つも持っていなければNHK受信料を支払う必要はありません。
NHK受信料の未払いは問題あり
条件を満たしている場合、NHK受信料を支払うべきと放送法によって定められています。NHK受信料を支払わずに未払いの状態が続くと、延滞利息などの追加請求をされる可能性があります。延滞期間が長くなるほど利息も増えるため、大きな金銭的負担を強いられかねません。
NHK受信料を支払うべきかの争点はNHKを視聴しているかではなく、NHK放送を受信できる設備の有無になります。今一度、自宅にある機器を確認してみるとよいでしょう。
出典
デジタル庁 e-Gov法令検索 六十四条放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第六十四条
NHK 日本放送協会放送受信規約
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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