更新日: 2024.09.09 その他暮らし

運転中のスマホ通話。もしかして信号待ち中のイヤホン通話でも「罰金」になりますか?

運転中のスマホ通話。もしかして信号待ち中のイヤホン通話でも「罰金」になりますか?
スマートフォンをはじめとする携帯電話の普及によって、さまざまな場面で通話やメッセージのやり取りをすることが多くなった昨今、運転中に電話がかかってくることも珍しくないでしょう。
 
運転中にスマホを使うことに関して、いくらか迷うドライバーは少なくないようです。今回のケースのように、信号待ちをしている最中、しかもイヤホンを使って「ハンズフリー」の状態で通話することは問題ない、と考えるドライバーもいるでしょう。
 
本記事では、運転中のスマホ利用に関する法律をご紹介し、利用の是非を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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運転中の「ながらスマホ」は法律で禁じられている

運転中におけるスマホの利用には、法律で禁じられている行為があります。いわゆる「ながらスマホ」です。
 
道路交通法第七十一条五の五によると、「自動車又は原動機付自転車を運転する場合においては、当該自動車等が停止している時を除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置を通話の為に使用しないこと(一部抜粋)。」と定められています。
 
なお、無線通話装置とは、「全部か一部を手で持たなければ送受信のいずれをもできないもの」を指しています。
 
そのため、運転中にスマホで通話したり、画面をじっと見たりする行為は法律違反になる可能性が高いです。
 

一部のスマホ利用は違反にあたらない可能性がある

ただし運転中のスマホ通話が違反行為にあたらないと思われるケースもあります。例えばイヤホンを使うケースです。
 
イヤホンを使って通話する場合、いわゆる「ハンズフリー」状態になり、直接スマホを手に取って操作することはないでしょう。この場合、第七十一条に違反しているわけではないといえます。
 
もう一点、第七十一条五の五では「傷病者の救護や公共の安全維持のためにやむを得ず」通話することは禁じられていないようです。そのため、救急治療を必要としている人を助ける目的で病院に電話するといったケースでも、違反に問われない可能性があります。
 

都道府県の条例によってはイヤホンの使用が禁止されている

道路交通法では違反に当たるといえませんが、都道府県の条例によって運転中のイヤホンの使用が禁じられている場合があるため注意が必要です。
 
例えば、東京都道路交通規則の第8条(5)には「高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。」と記載されています。
 
イヤホンの通話を明確に禁止しているわけではありませんが、周りの音が聞こえない状況だったと判断されると違反とみなされる恐れもあるため、お住まいの条例を確認しておきましょう。
 

「ながらスマホ」をした場合の罰則と反則金

上記の例外にあてはまらない状況で通話した場合、第七十一条に違反したとして、罰則や反則金が科せられるおそれがあります。
 
道路交通法第百十八条によると、第七十一条第五号の五に違反した場合、「六月以下の懲役又は十万円以下の罰金」の適用対象です。
 
さらに、警視庁「やめよう! 運転中のスマートフォン・携帯電話等使用」では、反則金として1万8000円(普通車の場合。大型車は2万5000円)、基礎点数が3点のペナルティーがあると記されています。
 
また、交通の危険を生じさせた場合、は罰則や反則金が加算される可能性があるため注意が必要です。
 

信号待ち中の通話は「違反」にならない可能性もある

信号待ちしているときは停止しているため、スマホの利用は違反にならない可能性があります。ただし、都道府県の条例によってイヤホンを装着し周りの音が聞こえない状態で運転することを禁じていることもあるようです。そのため、イヤホン通話が問題ないかどうかは、お住まいの都道府県の条例も確認しておく必要があるでしょう。
 
ただし、通話中は注意散漫になるおそれもあるため、少なくとも走行中は通話を控えて運転に集中するほうがいいでしょう。
 

出典

デジタル庁 e-GOV 法令検索 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号) 第四章 車両等の運転者及び使用者の義務 第七十一条五の五、第百十八条
東京都 東京都道路交通規則 第8条(5)
警察庁 やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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