更新日: 2024.09.13 その他暮らし

「送料無料になるように購入」しないと「損」する気がして買ってしまいます。送料だけでも「無料」の方がお得ですよね?

「送料無料になるように購入」しないと「損」する気がして買ってしまいます。送料だけでも「無料」の方がお得ですよね?
ネットショッピングが普及する中で、多くのオンラインストアが「送料無料」キャンペーンを実施しています。多くの消費者が、送料を節約するために「送料無料になるように」一定額以上の購入をすることがありますが、果たしてこれは本当にお得になるのでしょうか。
 
今回は、「送料を気にしている人の割合」「購入金額を送料無料に合わせた経験がある人の割合」「一定の金額に応じて送料無料にすることのメリットとデメリット」について紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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送料の安さを重視している人の割合は62.2%

オンラインショッピングの普及に伴い、送料に対する消費者の意識は高まっています。
 
株式会社ネオマーケティングは、月に1回以上ECサイトを利用する20~69歳の男女1000人を対象にした「ECに関するインターネット調査」を実施しました。調査の結果、ユーザーがECショップを選ぶ際「送料の安さ」が「重要」と回答した割合は62.2%に達し、「やや重要」と回答した人を含めると88.8%にのぼっています。
 
また、同調査で「嬉しい」と感じる送料設定について尋ねたところ、「全品送料無料」が71.4%で最も支持を集めました。
 

購入金額を送料無料に合わせた経験がある人の割合は69.6%

MMDLabo株式会社が運営するMMD研究所が実施した「ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査」において、ネットショッピング経験のある4270人に対し、送料無料の条件を満たすために購入金額を調整した経験があるか尋ねたところ、「ある」と回答した人は69.6%でした。
 
この結果は、消費者が送料無料の条件を重視していることを示しています。多くの消費者が送料無料を目的に、必要以上の購入を行っている可能性がうかがえる結果です。ネットショッピングサイトにおいて送料無料の設定が販売促進に有効であることがわかります。
 

一定の金額に応じて送料無料にすることのメリットとデメリット

送料を無料にするために一定額以上の買い物をすることのメリットは、直接的なコスト削減です。
 
例えば、送料が500円かかる商品を買う代わりに、1000円以上の買い物をして送料無料になる場合、500円の節約ができることになります。また、送料が無料になると、実際の支出額が抑えられるため、一度の買い物でより多くのアイテムを得られるという満足感も得られるでしょう。
 
一方で、送料無料条件を満たすために普段購入しない商品や、お得感のあるアイテムを何個もカートに追加してしまう方は少なくないでしょう。送料無料のために追加したアイテムが不要な商品であれば、無駄なコストになってしまう可能性があり、後から後悔することになります。
 
eBay Japan合同会社の、全国の20~40代の男女500人を対象にした「ネットショッピングに関する調査」によると、ネットショッピングで買いすぎた経験がある方の割合は40.7%でした。ネットショッピングでは商品を直接見たり、触ったりできないため、届いた商品が思っていたものと違うこともよくあるのではないでしょうか。
 
とはいえ通信販売には、法律上のクーリングオフ制度がないため、返品もできません。返品についてはネットショップ独自が定めた返品特約に従うことになります。返品特約が定められていない場合、商品を受け取った日を含めて8日以内であれば返品は可能ですが、返品時の送料を消費者が負担しなければなりません。
 
送料を無料にするために一定額以上の買い物をする際は、無駄な買い物にならないように、慎重に考える必要があるでしょう。
 

必要な商品を慎重に選びましょう

「送料無料にするために買い物をする」とお得に感じるかもしれませんが、注意が必要です。送料が無料になるのは嬉しいですが、必要のないものまで買ってしまうリスクがあります。特にネットショッピングでは、商品が思っていたものと違うこともあり、後悔するかもしれません。
 
したがって、本当に必要な商品だけを選んで購入することが最も賢明な選択となる場合もあります。送料を節約するための購入が本当に「お得」かどうかは、自分自身の消費行動にかかっています。送料無料のための買い物もそうでない買い物も、必要なものを慎重に選ぶことが重要です。
 

出典

株式会社ネオマーケティング 「EC」をテーマにしたインターネットリサーチ
MMDLabo株式会社 MMD研究所 ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査
eBay Japan合同会社 ネットショッピングに関する調査 (PR TIMES)
独立行政法人国民生活センター 通信販売はクーリング・オフできません
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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