都内在住ですが、手取り18万円で生活がきついです。「都営住宅」に入居することはできますか? 若くて独身だと難しいでしょうか…?
配信日: 2024.09.15
ただ、手取り18万円で都内に暮らすとなると、生活が厳しいと感じるケースが多いと思います。家賃を抑えるために都営住宅への入居を検討する人もいますが、実際に入居することはできるのでしょうか?
本記事では、都内での生活事情や都営住宅の入居条件、そして家計改善のための方法について詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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なぜ生活が厳しいの?
2023年の総務省の調査によると、物価水準の全国平均を100としたとき、東京都が104.5と最も高く、神奈川県の103.1が続きます。
費目別に見ると東京都は、住居費、交通・通信費、教養娯楽費が1位、食料費が2位であり、生活に必要な費用が他の地域に比べて高額となっていることが分かります。手取り18万円では、これらの支出を賄うだけで精一杯になることが多く、生活に余裕がある方は多くないでしょう。
中でも大きな負担となるのが家賃です。都内の平均的な賃貸物件の家賃は、1Kや1DKでも6万円から8万円程度かかることが多く、手取り収入の3分の1以上を占めてしまいます。また、中央区や港区といった人気エリアでは、ワンルームでも10万円を超える物件も多く、生活費を圧迫するのは明らかです。
都営住宅って若者でも入れるの?
都営住宅は、東京都が運営する公営住宅で、所得の少ない方や高齢者、障害者などに低い家賃で提供される住宅です。都営住宅の家賃は収入などに応じて設定されるため、民間の賃貸物件と比べて格段に安いことが最大の特徴です。
家賃を低く抑えられることで、生活費の負担が軽減され、貯蓄や他の生活費に余裕が生まれます。また、安定した住居を確保できることで、長期的な生活計画も立てやすくなります。しかし、都営住宅への入居には条件があります。主な条件は以下の通りです。
・所得制限:世帯の所得が一定基準以下であること
・住宅困窮度:現在の住居環境に困っていること
・都内在住:都内に住んでいること
入居は抽選で決まることが多く、条件を満たしていたとしても必ず入居できる訳ではありません。特に若い単身者の場合、優先度が低くなりがちで、入居が難しいのが現状です。多くの場合、高齢者や子育て世帯が優先されます。
都営住宅に入居できない場合はどうする?
都営住宅に入れなくても、あきらめずに少しでも家賃負担の少ない住居を探しましょう。以下のように、シェアハウスや郊外の物件を検討してみるのも選択肢の一つです。
民間の低家賃物件を探す
都心から少し離れた地域や、築年数が経った物件を選ぶことで、比較的安い家賃の物件を見つけられる可能性があります。不動産サイトやアプリを活用して、粘り強く探すことが大切です。
シェアハウスを選択する
シェアハウスも、家賃を抑えたい場合の選択肢の一つです。シェアハウスでは、リビングやキッチンなどの共用スペースを他の住人とシェアすることで、家賃や光熱費を分担できます。最近では、若者向けのシェアハウスも多く、コミュニティを形成しながら生活できる点も魅力です。
郊外への引っ越しを考える
都心部の家賃が高いと感じる場合は、郊外への引っ越しを考えてみるのも一案です。都心部から少し離れたエリアでは、同じ広さの部屋を低家賃で借りることができます。通勤時間や交通費とのバランスを考慮しながら、引っ越し先を選ぶと良いでしょう。
収入を増やして生活レベルを上げよう
家賃を抑えることも大切ですが、収入を増やして生活レベルを上げることも考えてみましょう。
副業の検討
収入を増やす方法として、副業を検討するのも有効です。最近では、オンラインでできる副業が増えており、自宅での作業や休日を利用して収入を増やすことが可能です。
ただし、労働時間が増えるため、無理のない範囲で行うことが重要です。また、勤め先で副業が禁止されていないかといった点や、税金等の手続きについてもよく確認するようにしましょう。
スキルアップして転職
長期的な視点で考えると、自己投資してスキルアップを図り、より高収入が見込める職種への転職を目指すのも選択肢の一つとなります。専門知識や資格を取得することで、より高収入の仕事に就く可能性が高まります。
また、業界や職種を変えることで、キャリアの幅を広げることもできます。オンライン講座や資格取得など、自分に合った方法でスキルアップを進めましょう。
支出の見直し
収入を増やすだけでなく、支出を抑えることも重要です。不要なサブスクリプションや娯楽費、外食費など、削減できる支出を洗い出し、無駄がないか見直してみましょう。とくに食費や交際費などで工夫できる点はないか、検討してみてください。
まとめ
都内で手取り18万円で生活するのは確かに厳しいですが、あきらめずにさまざまな選択肢を検討しましょう。
都営住宅に入居することができれば家賃を抑えられるものの、入居には条件があるうえ、抽選で入居を決めることも多いため、難しいのが現状です。都営住宅への入居は叶わなくても、家賃を抑える工夫をしたり、収入を増やす努力をしたりすることで、状況を改善できるかもしれません。
生活を安定させるために、多くの方法を組み合わせて、より良い生活を目指しましょう。
出典
総務省 消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2023年(令和5年)結果-
JKK東京 都営住宅募集情報
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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