シルバーウィークの3連休は、高速道路の「休日割引」が対象外!“ETC周遊フリーパス”も使えないの? 料金を安くする方法もあわせ解説
配信日: 2024.09.14
しかし、2024年の9月は例年とは違い、高速道路を使った旅行の費用が増えるかもしれず、注意が必要です。本記事では、その理由と少しでも負担を減らす方法を解説します。
執筆者:浜崎遥翔(はまさき はると)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
2024年9月の3連休は2つの割引が対象外
「シルバーウィーク」と呼ばれることもある秋の大型連休。2024年9月は、9月14日から16日までと、9月21日から23日までの2回の3連休があります。しかし、普段なら3連休でも使える高速道路の割引のうち2つが適用できません。具体的に使えない割引と影響を見ていきましょう。
休日割引が使えない
休日割引とは、土曜日・日曜日・祝日にETCシステムを使って地方部の高速道路を走行した場合、高速道路料金が30%割引される制度です。通常の3連休であれば適用されますが、9月の2回の3連休には適用されません。
例えば、東名高速道路を使って東京ICから浜松西ICまで走行した場合、休日割引が適用されれば片道4370円で済むところ、5830円の支払いが必要です。片道1460円、往復で2920円も負担が増えてしまいます。
ETC周遊フリーパス(ドラ割など)も対象外
ETC周遊フリーパス(ドラ割)とは、定額を支払えば対象区間の高速道路が乗り放題になるサービスです。例えば、NEXCO東日本のドラ割として次のようなものが用意されています。
・北関東周遊フリーパス 首都圏出発プラン
3日間8500円で首都圏出発エリアから北関東の周遊エリアへ1往復+周遊エリア内が乗り降り自由
・千葉ぐるっとパス
連続する最大2日間、対象エリア内の高速道路が4200円で乗り降り自由
・東北観光フリーパス 東北6県周遊プラン
東北周遊エリア内が3日間1万700円で乗り降り自由
特に複数の観光地を巡る旅行に適したフリーパスで、上手に使えば数千円ほどお得に旅行ができます。
しかし、9月の3連休中は使えないので、周遊フリーパスを利用した旅行を計画していた人は、想定以上の金額を支払うか、旅行の予定変更を余儀なくされるかもしれません。
高速料金を少しでも安くする方法は?
9月の3連休中は2つの割引を使えないわけですが、少しでも高速料金を安くしたいと考える人は多いでしょう。今回は、東名高速道路を使って東京ICから浜松西ICまで行く場合を例に考えてみましょう。
深夜割引を使う
9月の3連休中は休日割引を使えませんが、深夜割引は変わらず使えます。0時から4時の間にETCシステムを使って高速道路を走ることによって適用されるもので、割引率は30%です。
具体的には以下のいずれかの条件を満たす場合に適用されます。
●0時から4時までの間に入口料金所を通過する
●0時から4時までの間に出口料金所を通過する
●入口料金所の通過時間と出口料金所の通過時間で0時から4時をまたぐ(入口料金所を23時、出口料金所を5時に通過するなど)
例えば、東京ICから浜松西ICを往復する旅行の場合、行きは4時前に、帰りは0時を少し過ぎたあたりに東京ICの料金所を通ると良いでしょう。
なお、深夜割引は大都市近郊区間も30%の割引が適用されます。通常5830円のところ4080円まで割引されるため、片道1750円、往復3500円もお得です。
少し早めに出て下道を使う
出発時間を早めて、一部のルートは下道(一般道)を使うことで高速料金を抑えるのも1つの手段です。今回のルートの場合、静岡ICまでは高速道路、その先は一般道を走行すれば、東京ICから静岡ICまでの料金が4300円となり、東京ICから浜松西ICまでの休日割引適用料金(4370円)と同じくらいになります。
静岡ICから浜松西ICまで、高速道路を使った場合と一般道を使った場合の所要時間の差はおおよそ1時間強です。こういった具合に、目的地より少し前で高速を降り、下道に出るルートを検討してみると良いでしょう。
シルバーウィーク中、 高速道路での旅行は注意が必要
今年の9月は3連休が2回ある恵まれたカレンダーとなっていますが、高速道路では年末年始・GW・お盆休みと同じ対応が取られ、割引が適用されず費用負担が増える可能性があるため注意が必要です。
しかし、時間をずらして深夜割引を使う、少し早めに出発して下道と組み合わせて使うなどの工夫で、負担を減らせます。上手に計画することで、9月の旅行をお得に楽しみましょう。
出典
NEXCO東日本 ETC 休日割引
NEXCO東日本 ETC周遊割引[ドラ割]
NEXCO東日本 深夜割引
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士