【3万円支給は3年だけ?】子どもが「高校生・小学生・未就学児」の3人ですが、10月から3人目の児童手当が「3万円」に増額すると聞きました。合計でいくら受け取れるのでしょうか?
配信日: 2024.09.30
本記事では、児童手当の制度改正のなかでも「第3子の支給金額」と「制度上の子どものカウント方法」について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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2024年10月に改正される「児童手当」で第3子以降には月3万円支給
2024年10月から制度が大幅に拡充される「児童手当」。子どもを育てる家庭に対して、子どもの年齢が一定になるまで保護者に決まった金額が支給される制度です。
現行制度の支給額は3歳未満まで月1万5000円、3歳以上から中学生(15歳になった後の最初の3月31日)までは月1万円が原則です。第3子になると3歳以上~小学校修了までの期間に限って月1万5000円を受け取ることができていました。
今回の改正では、第3子への支給額が倍増することになり、児童手当を受給できる全ての期間で月3万円になります。
また、今回の改正では支給される年齢上限も拡大されており、新制度では18歳になった後の最初の3月末まで児童手当を受給することが可能です。
よって、第3子としてカウントされる子どもがいる家庭では、0歳から最長18歳まで月3万円の児童手当を受給できるようになります。
制度改正により大学卒業相当の年齢までカウントされる
今回の児童手当の制度改正では、「子どもの人数のカウントの仕方」も変わります。
従来の児童手当では高校生年代までの子を「子ども」にカウントしていましたが、制度改正によって22歳の年度末までの子を「子ども」としてカウントすることになります。
3人の子どもがいても、従来の制度では第1子が大学生になると(高校生年代以上になると)制度上の子どものカウントから外れ、第3子が第2子にカウントされるため、第3子分の月3万円の支給が月1万円になっていました。新制度では第1子が22歳の年度末を迎えるまで第3子は月3万円を受給し続けられるようになりました。
新制度では3人の子どもがいる家族で児童手当がいくら受け取れるかシミュレーション
今回の制度改正によって第3子が受給できる月額が月3万円まで増額しましたが、子どもが3人いるからといって必ずしも月3万円を受給できるとは限りません。第1子が22歳の年度末を迎えた場合、児童手当の制度上は第3子が第2子扱いになります。
長男:15歳、次男:12歳、三男:5歳の場合
子どもが3人いる世帯で、それぞれの年齢が本年度中に15歳、12歳、5歳の家庭の場合、全員が子どもとしてカウントの対象に含まれます。
よって、支給される児童手当の毎月の金額は、第1子:1万円、第2子:1万円、第3子:3万円の合計5万円を受給できます。
従来の制度では高校生年代までを子どもとしてカウントしていたため、「第3子が月3万円をもらえるのは3年だけ?」と疑問に思った人もいるかもしれません。
今回の改正では、22歳の年度末までの子どもを子どもの人数に含むことになるため、上記のケースでは3年を超えても第3子の3万円を受給できます。
長男:23歳、次男:19歳、三男:15歳の場合
23歳、19歳、15歳の3兄弟の家庭ではどうでしょうか。まず、22歳の年度末を超えている第1子が児童手当の制度上の子どものカウントから外れます。19歳が第1子、15歳が第2子という扱いであり、月に受け取れる児童手当は合計2万円です。
ちなみに、長男が22歳でも年度末を迎えていない場合は、18歳の年度末を超えているので児童手当は支給されませんが、第1子としてはカウントされます。よって受給できる児童手当は第2子の1万円と第3子の3万円を合わせた「4万円」となります。
まとめ
今回の改正により、第3子の児童手当が現行の1万円~1万5000円から「3万円」と倍増することになる児童手当。3人兄弟姉妹で月5万円以上の児童手当を受け取ることも可能であり、子育て世帯の大きな助けになるでしょう。
ただし、第1子が22歳の年度末を迎えると子どものカウントが変わり、22歳の年度末を超えた子どもを除く残りの兄弟姉妹で子どもの数が判断されます。制度改正後はどのタイミングでいくらの児童手当を受け取れるのか、家庭ごとにシミュレーションしてみてください。
出典
こども家庭庁 もっと子育て応援!児童手当
こども家庭庁 「第3子以降」のカウント方法について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー